- 「ちゃんとメモして」と言われてメモを取ろうとすると、聞くことに集中できず全部メモる
- メモしすぎて何が重要なことなのかを把握できない
- 電話に出たときにも相手の名前を聞くことに集中すると、メモすること自体を忘れる
- メモしようとすると相手の名前を聞くことを忘れる
- 注意事項を書き留めたメモを作成すると、メモだらけになりいつ何を注意すべきなのかわからなくなる
怒られると「怒られたこと」は夢に出るくらい覚えているけど「なぜ怒られたか」を忘れてしまう
- 何かの理由で怒られていたが、何が原因だったのか忘れてしまう
- とりあえず謝っていると「なんで怒られてるかわかってる?」と痛いところを突かれて困り、また怒られる
- 結局メモを取ることにするが、メモだらけ地獄になってしまう
スケジュールが決まっていても、後回しと先延ばしの常習犯になってしまう
- スケジュール、締め切りを守るのが苦手でギリギリにならないと動けない
- 「後で良いか」と思って仕事を先延ばしにしがち
- 優先順位を間違えて、重要な仕事を後回しにしてしまう
マルチタスクが苦手で複数の依頼が来るとパニックになるか忘れる
- Aをしておいてと依頼されるだけならこなせる
- Aが終わる前にBやCという依頼が来ると、何から手を付けていいか優先順位が付けられない
- とりあえず覚えているものからやると「優先順位を考えて」と怒られる
- 優先順位を考えている間に、依頼内容を忘れる
- AとBをなんとかこなしたころには、Cのことはすっかり忘れている
- Cのことをメモしておいたはずのメモはどこかに行っている
人の話を聞いている風だけど、実はほとんど覚えられない
- ちゃんと話を聞いているつもりだけど、途中で別のことを考えてしまう
- 結局なんの話だったか分からず「あ、はい」と適当に返事をしてしまう
- 適当に返事をした案件が実は重要で困ることがある
- しっかり話を聞けたときでも「やりたくないな」と思うと後回しにする
- 後回しにしたことを忘れてしまい「あれ、どうなった?」と言われて「(あれってなんだっけ)」と焦る
覚えるのが苦手なので忘れ物も多い
- 記憶するのが苦手なので忘れ物が多い
- 忘れものをしないように!と決意しても「あれ?何か決意したけどなんだっけ」となる
- 思い出して「よし、ちゃんと準備できた」と思ったのに翌日別の忘れ物に気付く
時間の逆算ができず、しょっちゅう遅刻してしまう
- 10時に集合ね、と言われても何時に出たら良いか逆算できず困る
- 遅刻するかギリギリになってしまい、周囲の視線が痛い
- 遅刻はしなくても、物事の締め切りが守れない
計算ミス、誤字脱字などケアレスミスが多く、何度指摘されても治らない
- ごく簡単なものでも計算ミスをしてしまい、気付かない
- 別の人に注意され、毎度謝っている
- 「ミスがないように木を付ます」などと謝罪のメールでも誤字・脱字をしてしまい呆れられる
これらは実際に僕の近くにいた人の話、別の方から教えていただいた話から抽出した事例です。ADHDあるあると言っても良いかもしれません。
参考:発達障害(ADHDやアスペルガーなど)の人が仕事の適職につけずに苦労した事例集
注意欠陥/多動性障害(ADHD) の人、特に不注意型(女性に多い)は、正確な作業・間違いが許されない作業などは、向いていません。訓練である程度は慣れることもができますが、個人差がありますし、それでもやはり苦手なことは苦手なままです。
まずは注意欠陥/多動性障害(ADHD) の人が向いていない職業を振り返りましょう。
Contents
- 1 注意欠陥/多動性障害(ADHD) の人が向いていない仕事
- 2 ADHDの大人の仕事の探し方やコツは?
- 3 ADHDの大人にとって、仕事での最強の対策は「周囲の支援・協力を得ること」
- 4 ADHDの大人の人の仕事術?工夫?ミス対策の一番のオススメは転職での再出発
- 5 注意欠陥/多動性障害(ADHD) の人でも適職に就けるとこんな能力が発揮できる
- 6 注意欠陥/多動性障害(ADHD) の人が向いてる仕事とは?
- 7 ADHDなら障害者枠で働くべき?
- 8 【要チェック】注意欠陥/多動性障害(ADHD) の人が転職を考えたときにすべきこと?
- 9 【要チェック】注意欠陥/多動性障害(ADHD) の人が適職に就くための方法は?
- 10 ちなみに・・・ADHDぽい管理人がやるとこうなりました。
- 11 もっと細かく実践向きの強み診断がしたい人は
- 12 この記事を読んだ人はこの記事も読んでいます
注意欠陥/多動性障害(ADHD) の人が向いていない仕事
ADHDの人が向いていない仕事の特徴
仕事をしているADHDの人が苦手だとされるものの特徴は次のようなものです。
- 仕事の内容が単純でつまらないもの
- 集中力を継続して必要とされるもの
- 同時にいくつもの仕事をするマルチタスクが要求されるもの
- ミスが許されないもの
- 時間・締め切りなどが厳しいもの
- きっちりとルールどおりにやらないといけないもの
「仕事が単純でつまらない」なんて完全に私の主観ですが、ADHDの人なら同意してくれるでしょう。つまらないんですよね、単純なのって。ルーティンワーク系が苦手です。
例えばこんなものです。図解 よくわかるADHDに掲載されている、ADHDの大人が向いていないものを上記の分類に従って分けてみます。
仕事の内容が単純でつまらないもの
- 単純作業製品検査
- 工場などの流れ作業
集中力を継続して必要とされるもの
- 教師
- 塾講師
- 単純作業製品検査
- 工場などの流れ作業
同時にいくつもの仕事をするマルチタスクが要求されるもの
- 事務、経理
- 保育士
- 教師
- 塾講師
ミスが許されないもの・正確性を求められるもの
- 秘書
- 校正
- 医療関係の仕事(看護師・医者など)
時間・締め切りなどが厳しいもの
- 自動車や電車の運転士
- パイロット
きっちりとルールどおりにやらないといけないもの
- 弁護士
ミスばかりしている看護師・・・怖いですよね。「あ、薬の種類間違えちゃった」とか。あとは時間を守らない電車の運転手、きっと始発の担当運転手なのに寝坊しちゃったりします。
では、こういった職業に既に就いている人は、どうしたら良いでしょうか。
ADHDの大人の仕事の探し方やコツは?
大人の注意欠陥/多動性障害(ADHD) 対策。治療するか適職に付くか。で書いた私の意見はこれです。
そもそも、ADHDは治療できるかどうかを考えてみましょう。
ADHDは脳の機能障害です。
基本的には治らないものとされていますが、
一方で「改善の余地はある」ともされています。
結局どっちなのよ!と思いますが、どちらも言われていてどっちとは言い切れません。
症状が軽ければ改善の余地があるというくらいでしょう。治療をするときには職業訓練のようなものをして、
ミスを少なくするようにします。その他には薬を使うという方法もありますが、
大人のADHDに対する治療薬は日本ではあまり承認されていないようです。
(子供のADHD用の薬は複数承認されています)しかし、どれだけ治療で抑えようとしたところで、
脳の機能障害が完全に消えてなくなるわけではないため、
他の人(ADHDがない人)に比べれば、
注意力や集中力などの能力は劣ります。
例えば明日がデートや合コンがあるとか、
いつもと少し気分が違うことがあればミスもおきやすくなるでしょう。職業訓練的方法を否定はしません。
しかし、これは本当に良い解決方法といえるでしょうか。
僕の結論は違うものです。
ADHDなので対策して仕事のミスを減らそう!仕事術でなんとかしよう!は危険かも
「ADHDだ。ミスをするから対策をしたい。何か仕事のコツがあるのでは?仕事ができるようになる仕事術的なものがあるのでは?」とそんな風に考えている方へ、まず基本的な考え方が間違えているのではないでしょうか。考えを変えてみましょう。
興味のない仕事、向いてない仕事が小手先の仕事術でなんとかなるでしょうか。ちょっとした対策でなんとかなるでしょうか。ADHDの人が、定型発達の人のようにある程度仕事ができるようになったところで、興味のない仕事なんてすぐに飽きますし、辞めたくなるのでしょう。
例えば、電話受付であれば文字でメモを取って覚えられないなら、声に出す、絵に描く、イメージで覚える、など覚えやすい方法を模索するなど工夫は可能です。
ただ、普通にメモするだけで覚えられてしまう人には敵いません。そんな仕事にしがみついておく必要があるのか、今一度考えてみましょう。
ADHDの大人にとって、仕事での最強の対策は「周囲の支援・協力を得ること」
もしも、今の仕事をどうしても続けたいというのであれば、最強かつ最高の対策はこれに尽きます。
「周囲の支援・協力を得る」
周囲の支援・協力がない場合、仕事を退職せざるを得なくなるかも
周囲の理解や支援・協力がなければ、ミスをするたびに対策を迫られ、できなければクビか解雇かジワジワ窓際に追いやられるか・・・となってしまいがちです。
ADHDでも上手く仕事ができている人は、必ずと言っていいほど周囲に良き理解者がいます。協力者を作りましょう。もはや周囲に支援を求められる状況でないのであれば、転属か転職です。
ADHDの大人の人の仕事術?工夫?ミス対策の一番のオススメは転職での再出発
先程も述べたように、ADHDの大人にとって、仕事術、仕事の仕方でなんとかしようと思っても限界があります。
私のオススメは得意な職業に転職なりすることです。早ければ早いほど良いです。年を取ると転職のように新しい仕事を見つけようにも、なかなか難しくなりますからね。私は早々に転職して、楽しいと思える仕事に就けています。
ADHDの人が仕事探しで失敗する最悪のパターン
最も悪いのは「経験があるから」といって、「今度こそ・・・」「気をつけて頑張ろう」と向いていない仕事に何度も転職することです。
例えば、A社で事務職がミスが多くてB社へ転職。B社でもミスが続いて1年も経たないうちにC社の事務職に転職。C社では少し頑張ったけど2年で退職・・・と、こんな風にしていると、段々転職も難しくなります。
早々に向いていない仕事に見切りをつけて再出発すべきです。
仕事のコツや仕事術などの本を読み漁ったところで向いてないものは向いてないのです。工夫もくそもありません。
ADHDの大人がやるべきこと=自らの転職市場での価値を把握しておくこと
「この仕事向いてないかも」「辞めたい・・・」などと一度でも退職や転職を考えたことがある人ならば、やっておくべきことがあります。
自らの市場価値をしっかりと把握しておくことです。
今やっている仕事にしがみついておくべきなのか、それともあなたを必要としてくれる会社が他にもあるのか。
他にもあなたを必要としてくれる会社がありそうか、「在職中に」転職候補をピックアップしておくことを強くオススメします。
今の仕事を続けながら転職候補を探す方法「スカウト」
オススメするのは、転職サイトの「スカウト」に登録しておくことです。
こんな風に使えます。
- 自分の職歴やできることを記載しておく
- 企業や転職エージェントなどから「あなた、こんな企業のこの職種どうですか?」とオファーが来る
- 気になったものは面接を受けてもOK
- 気に入らないものはスルーしてOK
私は現在の仕事に満足していますが、それでも自分の転職市場での価値を確認するために活用しています。
ちなみにアラフォーで転職経験複数回ありの私でも年間で100通くらいのオファーが来ます。
お誘いがあるのは、中小企業から上場している大企業まで様々です。
できるだけ楽に転職候補を探すポイントは、大手の転職サイトに登録しておくこと。
オススメはやっぱりリクナビNEXTです。
>>楽に転職候補を探すコツ!スカウトを使うならリクナビNEXT
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「もう限界が近い」という早く転職したい人は
スカウトのデメリットは、時間がかかることです。釣り堀に針を垂らして、企業が食いつくのを待つ形になるからです。
転職までを一気に進める方法もあります。エージェントを使うことです。同じく釣りにたとえるのであれば、魚群探知機を持ち、魚が自らパクパクと口をあけてるスポットを知っているプロってところでしょうか。プロが一緒になって「あなたにはこんな転職先が向いてますよ。こんな会社受けてみたら?」と斡旋してくれるので圧倒的に早いです。
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さて、それでは続きに行きます。
注意欠陥/多動性障害(ADHD) の人でも適職に就けるとこんな能力が発揮できる
こう書いていると、注意欠陥/多動性障害(ADHD) の人たちが、何も成功するのが難しいように思われるかもしれません。しかし、適職に就ければしっかりと能力を発揮できます。注意欠陥/多動性障害(ADHD) の人の持っている能力は次のものです。
- 独特の感性を発揮する
- 突如凄いことをひらめく
- 新しい物や情報に敏感
- 行動力がある
- パターンを見出すのが得意
注意欠陥/多動性障害(ADHD) の人が向いてる仕事とは?
ADHDといっても、人によって症状は様々です。自分が苦手なものは極力さけ、得意なことを仕事にできるように考えましょう。ここでは4つの視点でチェックします。
1.自分の興味がある分野に特化した仕事
ADHDの人は飽きっぽい反面、1つのことに興味を持つと、とことんその方面にのめりこむ資質もあります。これまでに取り組んできて「この分野なら滅茶苦茶興味がある」「誰よりも詳しい」「この分野なら時間を忘れて調べても苦にならない」などというものは、仕事にすると長続きすることが見込めます。
また、下記に挙げている仕事・職業の中には、比較的一人で行う色合いが強いので、他人に迷惑をかける心配が少ない点も魅力的です。
- デザイナー系
- WEBデザイナー
- イラストレーター
- フラワーデザイナー
- インテリアデザイナーなど
- アーティスト系
- ミュージシャン
- 書道家
- メイクアップアーティスト
- スタイリスト
- 漫画家
- 建築家
- 情報発信系
- 雑誌やメディアの編集者
- 記者・ライター
- カメラマン
- TVのディレクター
- アシスタント
- アニメ関連
- アニメーター
- 声優
- プログラマー系
- ゲームなどのプログラマー
- WEBプログラマー
- エンジニア
- フロントエンドエンジニア
- バックエンドエンジニアなどなど
- 研究者
- 学者
- コック
- 整備士
など。
例としてはこんなところでしょうか。
トーマス・エジソン
注意欠陥/多動性障害(ADHD) だったとかアスペルガーだったとか色々な説があります。親や学校で邪険にされて性格はねじ曲がってたらしいです。それでも名発明家として名を残しましたね。一つのことに対しての興味・関心を追求するとこのくらいにも慣れるという良い例だと思います。子供の頃にしっかりとした環境があれば性格も良い人になってたかも。
SEKAI NO OWARI ボーカル fukase さん
SEKAI NO OWARI(せかいのおわり)の深瀬さん。
最近人気のバンドのボーカルの方です。
雑誌の取材でADHDだと告白されていたそうで、なんやかんやで精神病棟に入院していたこともあるのだとか。
参考:ADHD、SEKAI NO OWARI(世界の終わり:通称セカオワ)のfukaseさんの精神病院の過去など
発達障害(ADHDやアスペルガー)有名人・芸能人48人+1匹【2018年版】より
2.コミュニケーション能力(人懐っこさ)を活かす仕事
次に挙げるのがコミュニケーション能力を活かした仕事です。ただし、ADHDの人の中にはコミュニケーションが苦手だという人も多々います。そのタイプの人は向いていないので避けておきましょう。
- セールスマン(営業)
- 各種店員(一度に複数を相手にするよりマンツーマンの方が〇)
- アパレル店員
- 電気店員
この中で言えば営業なんかはADHDの人の中でも「最も向いている仕事だったのは営業」という人と「最も向いてなかった仕事は営業だった」という人がいます。
あなたの特性に合わせて向いているか向いていないか考えてみましょう。他人と話していてトラブルになることが多くて、それが苦痛だと感じる人であれば向いていません。
3.活発さ、バイタリティを活かす仕事
- スポーツ系
- スポーツ選手
- ジムなどのインストラクター
- スポーツ店店員
- 体育教師
運動系が得意な人であれば、その能力を活かすのもアリです。ADHDで有名なスポーツ選手には、水泳でオリンピックにも出ていたマイケル・フェルプスがいます。オリンピック選手となるとかなり特殊な例ですが、その運動能力を活かしてインストラクターやスポーツ店店員などもありでしょう。ただ、これらもコミュニケーション能力が求められるので、その点は十分に考慮しましょう。
マイケル・フェルプス
水泳で脅威の八冠を達成して世界を驚かせたマイケル・フェルプス。幼少の頃に注意欠陥/多動性障害(ADHD) と診断されました。しかし、可能性を信じたお母さんが水泳を頑張らせて世界的な水泳選手になりました。
発達障害(ADHDやアスペルガー)有名人・芸能人48人+1匹【2018年版】より
4.飽きっぽさ=流行への敏感さと変化への適応力を活かす仕事
- 経営者
- 企画者
上記で取り上げたバイタリティをビジネス方面で発揮しているのが、経営者や企画系の仕事です。このタイプのADHDの人は、1で取り上げた自分の興味+3のバイタリティを掛け合わせたハイブリッド型ともいえるかもしれませんね。
自分が閃いて興味のある仕事に人一倍のエネルギーを注ぎこみ、突っ走ります。
例えばこんな人たち。
スティーブ・ジョブズ
言わずと知れたAppleの元ボスですね。Mac、iPad、iPodなど世界的大ヒットを記録しました。
「ADHDだった。いや、アスペルガーだった。」両方の説があるスティーブジョブズ。
エピソードとしては次のようなものがあります。
・とにかく子供の頃から非常に手がかかった。
・まったくじっとしておれず動き回る。
・「ヘアピンは電気が通るのか?」をたしかめるため、ヘアピンをつかみコンセントに突き刺し感電してしまう。
・その他、授業中に花火をしてしまう、殺虫剤を味見してしまうなど。
好奇心の旺盛さやその行動力のたくましさはADHDの人たちに重なるところがあります。また、とてつもなく短期で感情任せに怒鳴り散らすこともあった。
といったスティーブジョブズのエピソードを見ると、アスペルガーだと言うような噂もありましたが、どちらかと言うとADHDの気質の方が強い様子。
根拠としてはスティーブ・ジョブズのプレゼンテーションのうまさが挙げられそうです。「ジョブズ=プレゼン」と言うほどプレゼンテーションはうまかった。プレゼンの基本は聴衆の反応を見ながら行うことなので、アスペルガー症候群のように相手の気持ちがわからないとタイプの人であれば、聴衆が何を考えてどう感じているのかは察知できないのではないでしょうか。
もっと詳しくは:スティーブ・ジョブズは発達障害?ADHDぽいエピソード楽天市場社長・三木谷浩史
みんな大好き(?)な楽天市場の三木谷社長。彼は自らの著書の中で「ADHDぽい」「でもIT関連の起業家たちなんてみんなこんなもんだし、もっとぶっ飛んでる奴もいっぱいいる(意訳)」と語っています。
そんな彼は少年時代からADHDの中でも多動性や衝動性を感じさせる行動が多々ありました。例えば興味のない授業は座っておらず、しょっちゅう外に立たされておりあだ名が「立たされ坊主」だったこと。クラスでの勉強の成績は最下位争いを繰り広げていた。など。大人になってからも、興味ない話は全然聞いておらず、つまらない話であれば相手がどんなに偉い人であろうとあくびをしてしまうことも。一方、興味のあることは矢継ぎ早に喋りまくり、聞いている人を疲れさせてしまうことも。つまり、ADHDぽい症状はあまり治っていません。でも、今や新経団連を仕切るなど日本を代表する経営者となりました。
驚愕!発達障害の有名人59連発(と1匹)芸能人もアニメキャラもより
合わせて、下記もご参考ください。
経営者に限らず、企業内でもイノベータータイプとしての道を歩むのもありですね。
ADHDの仕事選びのポイント:好みよりも得意・不得意をベースにして考えた方が良い
あなた自身が何が好きか、どんな職業に就きたいのかというのをベースに考えると失敗するかもしれません。
あなた自身が「どんなタイプ」で「どんな強みがあるか」考えてみてください。
得意なこと・強みを活かすのです。
興味があっても合わない職業というのもあります。例えば「事務が良いけど、ミスが多い」みたいなのはよくない結果になりがちです。
とにかく得意なことを活かした方が良いというのは、任天堂の元社長さんも言っていました。これは発達障害の人に限ったことではないですが、発達障害の人でもバッチリ当てはまる話です。
岩田氏:
要するに,「自分の好きなことと嫌いなこと――もっと言えば,自分がやりたいこととやりたくないこと――を,自分が得意なことと得意じゃないこととイコールだ」と思い込んでる人が多いです。本当は,それってかなりズレてるのに。川上氏:
ああ,ズレてますよね。岩田氏:
好きじゃないけど得意なこともありますし,好きだけど,実はあんまり得意じゃないよっていうことも結構あって。だから,仕事というのは「得意なこと」をやった方がいいんです。好きだけど得意じゃないことに溺れると,仕事っておかしくなることが多いんです。4Gamer:
好きだけど得意じゃないこと,ですか。でも,自分でそれを見分けるにはどうすればいいんだろう。岩田氏:
自分の労力の割に周りの人がすごくありがたがってくれたり,喜んでくれたりすることってあるじゃないですか。要するにね,「それがその人の得意な仕事なんだ」って話で。逆に,自分的にはすごい努力して,達成感もたっぷりあるのに,周りからは「はあ?」みたいに思われることもあって。それはね,本人が好きだったとしても,実は不得意なことかもしれないんですよ。任天堂・岩田氏をゲストに送る「ゲーマーはもっと経営者を目指すべき!」最終回――経営とは「コトとヒト」の両方について考える「最適化ゲーム」より
ADHDなら障害者枠で働くべき?
大企業などある程度の規模の会社になると障害者を雇用する義務が発生します。雇用しない場合には罰金みたいなものを払います。だったら雇用した方が良いじゃないか、というわけで企業は障害者枠を設けて、障害者を雇用します。
障害者枠に応募するには障害者手帳が必要となります。ADHDの人がこれを利用するのはアリ?なし?
- まずは障害者手帳が取得できているのか否か。
- ADHDの症状がどのくらいあるか。
この2点で考える必要があります。障害者手帳がないのでれば、まず障害者枠で採用されることはありません。
ADHDの症状がどのくらいかは、仕事をするうえでどの程度周囲に協力を仰ぐ必要があるかによります。目いっぱいの協力や配慮をしてほしいのであれば、障害者枠での応募もアリです。
現実的に考えると「障害者」と言われると採用側は「え?大丈夫かな?仕事に支障がないかな?」と心配になりますので、障害者枠での応募をするかどうかは慎重に考えましょう。大企業であれば採用ページに障害者雇用のことが書いてあることもあります。しっかりと熟読しましょう。
また、障害者枠に限らず、障害者を積極的に雇用している会社もあります。そのことで知名度を高めている会社もありますが、反面障害者であることを逆手にとって薄給で雇いこき使うという会社もあります。具体的な会社名を書いてしまいたいところですが、書くと損害賠償みたいなものをチラつかせて「削除しろ」と怒られるので書けません。この手の情報は「企業名 評判」などで確認して自衛してください。
参考:転職先企業・会社の評判の調べ方と口コミ大手3社の比較(別サイトへ)
では、ADHDの人が転職を考えるにあたってすべきことをまとめておきます。
【要チェック】注意欠陥/多動性障害(ADHD) の人が転職を考えたときにすべきこと?
リクナビNEXTでスカウトに登録しておく
まずはこれです。途中でも書きましたが読んでいなかった方向けに再掲します。
スカウト登録までの手順です。
- 自分の職歴やできることを記載しておく
- 企業や転職エージェントなどから「あなた、こんな企業のこの職種どうですか?」とオファーが来る
- 気になったものは面接を受けてもOK
- 気に入らないものはスルーしてOK
アラフォーで転職経験複数回ありの私でも年間で100通くらいのオファーが来ます。
お誘いがあるのは、中小企業から上場している大企業まで様々です。できるだけ早く登録して、自分が「ほかの企業からはどんな風に評価されているだろう?」というのを知っておきましょう。
できるだけ楽に転職候補を探すポイントは、大手の転職サイトに登録しておくことです。
オススメはリクナビNEXTです。
>>楽に転職候補を探すコツ!スカウトを使うならリクナビNEXT
リクルートが運営している超大手転職サイトで、利用している企業も圧倒的に多いです。
スカウトを登録するときには職歴などを登録しなければならないので30分くらいは時間を取りましょう。「え?めんどくさ」とおもったあなた、きっと同じことで悩んでまた数ヶ月後にこのページを見るかもしれません。やる気になった今、一気に登録してしまっておくことをオススメします。「ブックマーク」や「お気に入り」に入れて、スマホでアラートをかけて早々に登録を済ませることを強くオススメします。先延ばし癖のプロである私からのアドバイスです。
ズボラでもっと簡単にスカウトに登録したい人はMIIDASに登録
私が職務経歴書登録をほぼスルーして放置していたのに、2年くらいで100件以上のオファーをもらったのがこちらです。別に何か特別な能力があるわけでもないのですが・・・
ここは「オファーが来たら面談確約」というのを売りにしていますが、それは結構普通のことだと思います。ここの特徴は2つ。
- 学歴・経験・スキルなどで想定年収がかんたんに算出されること
- オファーまでに何社が「やっぱオファー辞めた!」となったのかがわかる点です。
- 例えば下記画像の「職務経歴書リクエスト」というのは「オファー出そうと思ったけど職務経歴書ちゃんと書いてくれないとわからない!」と言っている企業が4社あったということです。
私のデータこちらです。クリックで拡大します。
プロフィールの充実度がたったの「23%」ですが、オファーが99件以上になっています。より簡単にスカウトが来るかどうかを確かめたいなら、登録しておきましょう。
>>かんたんに自分の転職市場の価値がわかるMIIDAS
【要チェック】注意欠陥/多動性障害(ADHD) の人が適職に就くための方法は?
自分の強みや特性が分かっていない人へ
基本の考え方は、他の発達障害の人と変わりません。これは発達障害ではない人でも同じですけれども。なんどか書いているように、ポイントは以下の通りです。
苦手なことは避け、得意なことを仕事にすることです。
日本には「苦手なことでも頑張るのが良い!」「逃げちゃだめだ」と考えるような風潮があるかもしれませんが、そんなものはくそくらえです。「苦手なものは逃げていい」「得意なことをやろう!」と考えましょう。
「得意なこと?そんなものないよ!」と思うかもしれませんが、あなたの特性は見方を変えれば長所であり強みかもしれません。例えば「計画性がなく衝動的に動く」という人であれば「行動力が抜群」です。ただ、こうした自己分析は自分ではやりにくい側面があります。特に自己肯定感が低くなってしまっている場合は「あれもダメ、これもダメ」となりがちです。
自分で分析ができない場合には、強みを分析できるサービスを使います。私がやったのがリクナビNEXTに備わっている「グッドポイント診断」というものです。
これはリクナビNEXTに登録すると使えます。スカウトに登録した後は、これもやってみましょう。
親密性 - じっくりつきあう
冷静沈着 - いつもクール
受容力 - 広く受け入れる
決断力 - 迷わず決める
悠然 - ゆったり構える
柔軟性 - あれこれトライ
現実思考 - 実現可能性にこだわる
自己信頼 - 信じた道を突き進む
バランス - 全体を考える
社交性 - 360°オープン
高揚性 - ノリがよい
自立 - 常に主体的
慎重性 - 掘り下げて考える
俊敏性 - スピード第一
継続力 - 決めたらとことん
挑戦心 - 高い目標もクリア
感受性 - 場の雰囲気を感じ取る
独創性 - オリジナリティあふれる
これらの項目で診断してくれます。30分くらいで終わるのでやってみてはいかがでしょうか。
>>強み診断もできるリクナビNEXTのスカウトに登録
ちなみに・・・ADHDぽい管理人がやるとこうなりました。
一部を掲載します。あと2つありますがスペースの都合上カットしています。
ADHDぽい管理人の性格:すぐ仕事に飽きる性格はこうなった
☆柔軟性
あなたは、好奇心旺盛で興味の範囲が広く、ものごとを柔軟にとらえることができます。また、突発的なできごとに対して臨機応変に対応することも得意です。何に対しても「もっとよいやり方があるはずだ」と考え、様々なアレンジを繰り返していくため、あなたの取り組みはどんどん進化していきます。あなたにとって、ひとつのやり方しか考えないことは悪なのです。
結果を出し続けていることが知れ渡るにつれて、周囲の人は改善したいことがある場合、あなたの視点やアイディアを求めるようになります。
ADHDぽい管理人の性格・弱み:人見知りしまくりなところはこうなった
☆親密性
あなたは、常に謙虚な気持ちを持って人と接しています。内面についても話せる深い信頼関係を築くことを望んでおり、交際範囲を大きく広げることにはあまり興味がありません。
相手との距離感が重要と考えるあなたは、知り合って間がない相手に対してまずは適度な距離を置いて接し、互いにとって心地よい距離を探りながら丁寧に信頼関係を構築していきます。「控え目・礼儀正しい」など、評価されることも多いでしょう。
多くの人が集まる場ではおとなしく見られることが多いあなたですが、深い信頼関係を構築できた相手とは互いの思いや内に秘めたパワーをしっかりと理解しあえているはずです。
他にもほどありますが恥ずかしいのでカットしました。
あなたが「弱みしかない」と思っていても、それが「強み」であるかもしれません。一度、自分を見つめなおす機会としてもやってみましょう。
もっと細かく実践向きの強み診断がしたい人は
転職の実際の現場で使える、実践向きの強み診断がしたいという人は、転職エージェント会社を利用しましょう。
途中でも書きましたが、エージェントの人たちに自分のこれまでの経験やスキルなどを話していくと強みを見つけ出してくれます。そして、転職できるまでサポートしてくれます。
「まだ転職したくないけど、話は聞いてみたい」というレベルでも全くOKです。(エージェント会社の中の人に聞きましたから間違いありません)私のオススメはやっぱりリクルートです。
幅広い業種や職種を扱う総合系なので、ここは登録しておいた方が良いです。
もしも、IT系など専門的な職種・業界への転職を希望するのであれば、総合系に加えて各種業界のエージェント会社にも登録しておいた方が良いです。
複数のエージェントを登録するなら総合系+専門系です。そして、登録するなら最も案件数が多いところ一択。選択肢が多いところから仕事の紹介が少なければ他でも期待はできません。自分の市場価値を知るためにも登録しておくべき。