発達障害の人は、視覚認知能力と聴覚認知能力のバランスに偏りがあることがあります。
- 学校で先生の話を聞いても意味がわからない。
- 仕事で上司の指示や依頼を聞いても理解できない。
そんな人は、聴覚認知能力が劣っているのかもしれません。耳から聞いた情報を処理できないのです。
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聴覚的認知とは
耳で聞いた情報を処理・理解する能力のことです。
- 音を聞く
- 音の違いがわかる
- 多くの音の中から音を聞き分ける
- 言葉がわかる
- 話を聞きながら要点をまとめる
発達障害の人は、聴覚的認知能力に乏しい場合があります。聴覚認知能力が乏しいと、耳で聞いただけでは意味がわかりません。聞いた内容を頭の中にイメージできないのです。「リンゴを5個買ってきて」であればそのイメージが湧きやすいでしょうが、依頼内容が複雑化して「部長のお祝いのために花束を調達してきて。予算は5000円で。」といったように情報が増えていくと頭でイメージができず、理解しづらくなります。
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聴覚的認知に乏しい場合の症状
- 音の小さな違いがわからない
- どこから音が聞こえるか特定できない
- 似た音がわからない
- 「カ」と「タ」、「ラ」と「ダ」、「リ」と「ディ」などの区別が苦手
- 英語の発音の違いがわからない
- 耳で聞いた情報の処理が苦手
- 言葉の発達がスムーズにできない
- 授業に遅れが生じやすい
- 音の記憶が苦手
- 聞き間違いがある
- 一生懸命聞いているのに間違える
- 聞いたことが理解できない
- 言葉を聴いても理解ができない
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大人なら「自分が聴覚認知が強いか視覚認知が強いか」を見極めよう
聴覚認知か視覚認知のどちらが優れているかを認識し、そちらを活かせるような仕事に就くようにしましょう。
もしも聴覚認知の能力が弱いのに、電話のみでの対応が必須であるような仕事を選択してしまうと最悪です。
例えばクレーム対応をしているとして、お客様が話したことが増えれば増えるほど内容を忘れていき「あれ?この人なんで怒ってるんだっけ?何したら良いのだったかな?」なんてことになってしまうと火に油です。
苦手なことを克服しようとしても、脳がそういう仕組みなのだから仕方ないと諦めて、視覚優位なら視覚認知能力を活かした仕事を選ぶのです。
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自分の子どもが聴覚優位だったら
子どもに対しても基本的なスタンスは同じです。
聴覚優位なら耳から情報を入れるようにし、視覚優位なら目から情報を入れるようにしましょう。
聴覚的認知が弱い場合の対処法
耳で聞いたことをすぐ忘れてしまうのであれば、聞いたことをメモにおこしましょう。
目で見て視覚情報としてとらえてしまえば、弱点である聴覚認知の範疇から逃れられます。
もっと良いのは、絵に描いてしまうことです。
音だけで理解できないのなら、文字として可視化する。文字で意味がわからないなら絵に描いてみる。耳からの情報処理が苦手なら、音を視覚化するようにしましょう。
もしも、テレビなどを音声だけで聞いても今一つ理解できないでしょう。しかし、映像+音+テロップや字幕などが入ると理解しやすくなりませんか?「なんだか聞き取りづらいな」というものでも、映像になり、文字として書かれていれば「ああ、こう言っていたのか」とわかります。
メモを取るというのは、自分でテロップをつけているようなものです。絵をかくのは、自分で映像化してしまいましょう。ぜひ実践してみてください。
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