ヤフーニュースに[坂本龍馬がADHDだった?(リンク切れ)]という記事が掲載されていました。
発達障害の有名人・芸能人のページでも名前だけ紹介していますが、この機会に改めてまとめてみます。
おさらい:注意欠陥/多動性障害(ADHD) とはそもそも何か
ADHDとは「注意欠陥多動性障害」の略称です。大きくわけて、不注意型、衝動型、多動型の3タイプがあります。
ADHDの人数は「男の子の方が3倍から5倍ほど女子より多い」と言われていますが、女子は不注意型が多いというだけで見つかりづらいだけとも。不注意型は子どもの頃にはあまり見つからず、ただ不注意なだけなので、学力的なレベルも悪くはありません。ADHDの人たちは、むしろ興味があることに対しては素晴らしい集中力を発揮することもあります。
不注意型の症状が顕著に出てくるのは、ミスが許されないような事務職などの仕事に就職したときです。そのため、子どもの頃はボチボチ成績もよかったけれども、仕事をし始めてから怒られ「発達障害」や「ADHD」という言葉を知って調べてみると「あ、当てはまる…」となるケースが増えています。ADHDの人は、何度も同じミスをしてしまうため、周囲からは「やる気がない」「さぼってる」と思われやすいです。自己肯定感が低くなり、うつなどの二次障害が発生する可能性が出てきてしまいます 。
記事内の要点をザッとまとめてみます。
坂本龍馬がADHDだったという根拠は?
成人用ADHD診断面接(DIVA)というチェックリストに当てはまる症状が見られていたとのこと。
その内容とは
- 課題に集中することが困難
- 指示に従えない
- 落ち着きがない
だと。坂本龍馬に当てはめるとこんなものが当てはまるようです。
坂本龍馬がADHDぽい理由:マイナス的な側面
- 塾を中退する
- 脱藩を繰り返す
- 人の話を聞かない
- 居眠りばかりしていた
- 大酒飲みでアルコール依存症的な側面も?
wikipediaによれば塾を退塾したのは、いじめられて抜刀騒ぎを起こしたからとのこと。あまりにぶっ飛んだ発想が過ぎていじめの対象になっていたのでしょうか。ただ、当時は気弱な性格だったので、今でいう「キレた」だけなのかも。
その後も塾に入学していますが、そのときにはすぐに別件で投獄(逮捕みたいなもの)されてしまったそう。別に塾に入っては辞めてを繰り返しているわけではありませんでした。
ヤフーニュース内では「組織に馴染めなかった」とくくられていましたが、その他のエピソードを読んでみても、坂本龍馬は馴染めないというよりは「信念のままに動く行動力がずば抜けていた」という印象です。脱藩に関しても同じ印象。当時は脱藩というのはふるさとを裏切って出ていくみたいな感じで、残った親族が罰せられたりしていたようです。今でいうと北朝鮮から脱北するみたいな感じ?龍馬は脱藩しては他の人のおかげで許されて戻ってきて・・・と思ったらまた脱藩して・・・みたいなことをしてましたが、いずれも考えあってのこと。突発的に動いているわけではありません。
アルコール依存に関しては、ADHDの人の傾向として何かに依存しやすいという傾向はあるのですが、依存症だったということを感じさせるような記録はないようです。まあ土佐(今でいう高知)の人なので、大酒飲みでも全く不思議はないような。
坂本龍馬がADHDぽい理由:プラスの側面
- 興味関心の範囲は広い
- 創造的で既成概念を無視して自由に発想する
- (バチバチやっていた薩摩と長州の中を取り持ち、薩長同盟を結ばせた。今で言うと韓国と北朝鮮の仲を取り持って韓国統一させたみたいなインパクト?)
ADHDの人が既存の考えにこだわらないのは、私自身の経験からもよく感じます。なのでタブーを無視して行動を起こすのはたしかにADHDぽいといえば、そんな気はします。自分の思いのままに、行動力を活かして爆進するのは、経営者タイプによく言われることです。
「能力を活かせるフィールドを見付けるのが重要」
記事ではこう書かれています。
いま発達障害への社会の理解は十分といえず、根拠のない誤解や偏見は根強い。しかし、先の早川教授は心配する必要はないと話す。「ADHDだから生きづらいと考えるのでなく、龍馬のように、必ずその人の能力が生きる領域があります」
私もまったくこれと同じ意見ですね。
自分自身が今はイキイキと仕事ができているので、くすぶっている人がいたら「自分が活きるフィールドは何か?」を考えてみてほしいものです。