注意欠陥/多動性障害(AD/HD) 発達障害の有名人

織田信長はADHD(注意欠陥多動性障害)?と噂がある理由は?

実は意外と多い、発達障害やADHD(注意欠陥多動性障害)の特徴を色濃く持つ歴史上の偉人たち。かの坂本龍馬や、海外ではトーマスエジソン・ウォルトディスニーなどもそうだと言われています。今回は、日本一有名な戦国の武将、織田信長のADHDの可能性について見ていきたいと思います。

おさらい:注意欠陥/多動性障害(ADHD) とはそもそも何か

ADHDとは「注意欠陥多動性障害」の略称です。大きくわけて、不注意型、衝動型、多動型の3タイプがあります。

ADHDの人数は「男の子の方が3倍から5倍ほど女子より多い」と言われていますが、女子は不注意型が多いというだけで見つかりづらいだけとも。不注意型は子どもの頃にはあまり見つからず、ただ不注意なだけなので、学力的なレベルも悪くはありません。ADHDの人たちは、むしろ興味があることに対しては素晴らしい集中力を発揮することもあります。
不注意型の症状が顕著に出てくるのは、ミスが許されないような事務職などの仕事に就職したときです。そのため、子どもの頃はボチボチ成績もよかったけれども、仕事をし始めてから怒られ「発達障害」や「ADHD」という言葉を知って調べてみると「あ、当てはまる…」となるケースが増えています。

ADHDの人は、何度も同じミスをしてしまうため、周囲からは「やる気がない」「さぼってる」と思われやすいです。自己肯定感が低くなり、うつなどの二次障害が発生する可能性が出てきてしまいます 。

注意欠陥/多動性障害(AD/HD) の特徴と症状より

ADHDの有名人の名前

織田信長

ADHDと噂の織田信長はどんな活躍をした人?

1534年生まれ。戦国時代?安土桃山時代の武将。1560年の桶狭間の戦いにて今川義元を討伐し、日本全土にその名が知れ渡りました。1575年の長篠の戦いは、武田軍の騎馬隊を鉄砲隊で撃退。

翌年には絢爛豪華の代名詞とも評される安土城を築き、織田信長の名前を確固たるものにしました。明智光秀に裏切られ、京都の本能寺にて信長は自害し、その人生に幕を下ろしました。天下統一の目前でした。この事件は、本能寺の変としても知られています。

ADHDと噂のある織田信長の人物像・性格などは?

※あくまで歴史上で語られている情報からの推測に過ぎません

  • 冷酷で残忍
  • 人間らしさに欠ける
  • 感情のいくつかが欠落している
  • 頭が切れる
  • 決断力に長けている
  • カリスマ性がある
  • 行動力も並外れている

偉才を放っていたのは、残された情報から推測することが出来ますが、少数派ということと、大変な偉業を成し遂げたことから、ADHDやアスペルガー症候群などのレッテル貼りをされた可能性があります。
歴史というのは、そのあとに生きたものたちが作った物語なので、事実とは、大きくかけ離れてしまうことがほとんどです。
20世紀最高の物理学者とされる相対性理論を説いたアルベルト・アインシュタインもADHDか?いやアスペルガー症候群だ!などとなんらかの発達障害があったと言われています。

織田信長はADHDだった?

織田信長はADHDの可能性が示唆されています。

「鳴かぬなら殺してしまえホトトギス」

短気で残酷、怒りやすい信長の性格を表した言葉です。他にも豊臣秀吉や徳川家康の表現も有名ですが、これらは実際に彼らが言った言葉ではなく、彼らの人間性を表現するための比喩です。思い通りにいかないのなら「殺してしまえ」という性格は、考えずに突発的に行動したり、思い通りにいかないとイライラするADHDの特徴と類似しています。
ただ、ADHDの人たちは、殺してしまえとはなりません。現代のADHDの人たちは、道徳観や倫理観は人一倍強いと思われますが、時代が織田信長のこの「殺してしまえ」に結び付いたのでしょうか。

ADHDの人たちは、むしろそのイライラを健常者のように上手に解消出来ないため、人間関係がうまく築けなかったり、二次被害として鬱を患ってしまい引きこもってしまってしまいます。周囲の障害に対する認識の低さから、すぐにキレる・短気などのイメージが定着しているADHDですが、実際は感情のコントロールが苦手なだけで、温厚な人たちの方が多いです。

よって織田信長ADHD説は微妙かなと思います。

ADHDの公表の有無

織田信長が生きた戦国時代から安土桃山時代は、ADHDや発達障害、アスペルガー症候群といった診断はありませんでした。あくまで史実から織田信長という人物を考察した、可能性の話なので、公表以前に発達障害か(ADHDか)が事実かどうかもわかりません。

ADHDを裏付けるエピソード

新しいもの好きだったとされる信長は、多動性のアスペルガー症候群だった可能性がありますが、これは健常者にも見られる傾向なので、これだけで断定することは出来ません。

また、信長は幼少期から問題の多い子供で、自分の衝動を抑えることが出来ない子だったとされています。これもADHDの特徴と一致します。

発達障害を公表する有名人も増えてきたことで、発達障害や、ADHDとゆう言葉は、以前と比べると認知されつつあります。しかし、本当の意味での理解とは程遠いです。アインシュタインなどがADHDやアスペルガーだったと言われているためか、世間ではアスペルガー=天才という間違った認識がなされており、信長もADHDやアスペルガーだったと言われている理由のひとつだと思われます。

結局のところ、織田信長はADHDなの?

歴史というのは、物語なので事実とは異なる場合がほとんどです。(脚色されまくる傾向あり)
織田信長が戦国の武将だったことや、偉業を成し遂げたことも事実でしょうが、ADHDについての記述があるわけではないので、そこは判断出来ません。

「大人のADHD」といった表現が昨今よく使われるようになりましたが、発達障害やADHDを診断できる病院自体が少なく、専門の医師もほとんどいません。専門の医師であっても、正しい診断かどうかもわかりません。実際はADHDだったのに、心療内科医にうつだと診断されて、薬を飲み続けても一向に改善せず、社会復帰も人間関係の再構築も出来ない・・・なんてことはよくある話です。(本来はあってはいけないことなのですが)

歴史が残した織田信長の情報を見ている限りは、ADHDと言われると少し違和感を感じてしまいます。健常者であっても、ADHDの症状と一致する性格を持った人はいますし、歴史上の情報だけで診断することは専門の医師であっても難しいかなと感じます。

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参考サイト等

参考サイト1、参考サイト2

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  • この記事を書いた人

管理人

30代。普通に就職するも興味のない仕事で全くやる気が持てず二度転職。 今は好きな仕事をしてるけどやる気の波が超激しい。 ADHDの気はあるけど「やればできる!(できないことは覚えてない)」と自己肯定感がめちゃんこ高いのが取り柄。

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