※ADHDの女性の仕事の体験談です。
Contents
- 1 おさらい:注意欠陥/多動性障害(ADHD) とはそもそも何か
- 2 ADHDさんの性別・年齢
- 3 ADHDさんの性格は、思いついたら即行動のハキハキ型
- 4 このADHDさんの発達障害の症状:物忘れ+落ち着きがない+先延ばし
- 5 ADHDさんの子ども時代の症状:団体行動が苦手で学校が嫌になり不登校に
- 6 社会人になってから約15年、飽き・失言・人間関係悪化で10回転職。今は大丈夫
- 7 一番「合っていた」職業は、ネットショップ管理人で最年少部長に昇格
- 8 過去、最も「合わない」と思った職業はパチンコ屋店員
- 9 ADHDさんの生じた二次障害は、原因不明のイジメ→孤立→不眠等→退職
- 10 現在のADHDさんはフリーランスで誰にも気を遣わず仕事中
- 11 オススメ記事
おさらい:注意欠陥/多動性障害(ADHD) とはそもそも何か
ADHDとは「注意欠陥多動性障害」の略称です。大きくわけて、不注意型、衝動型、多動型の3タイプがあります。
ADHDの人数は「男の子の方が3倍から5倍ほど女子より多い」と言われていますが、女子は不注意型が多いというだけで見つかりづらいだけとも。不注意型は子どもの頃にはあまり見つからず、ただ不注意なだけなので、学力的なレベルも悪くはありません。ADHDの人たちは、むしろ興味があることに対しては素晴らしい集中力を発揮することもあります。
不注意型の症状が顕著に出てくるのは、ミスが許されないような事務職などの仕事に就職したときです。そのため、子どもの頃はボチボチ成績もよかったけれども、仕事をし始めてから怒られ「発達障害」や「ADHD」という言葉を知って調べてみると「あ、当てはまる…」となるケースが増えています。ADHDの人は、何度も同じミスをしてしまうため、周囲からは「やる気がない」「さぼってる」と思われやすいです。自己肯定感が低くなり、うつなどの二次障害が発生する可能性が出てきてしまいます 。
ADHDさんの性別・年齢
30代半ば女性
ADHDさんの性格は、思いついたら即行動のハキハキ型
自分は思い付いたら即行動のハキハキしているタイプだと思っています。
他人から見たらぼーっとしている時が多いらしいですが…妄想好きでドラマや映画、漫画などを色々頭の中で人物を置き換えて楽しむことも多いのでそう見えるのかもしれません。
このADHDさんの発達障害の症状:物忘れ+落ち着きがない+先延ばし
特にひどいのは物忘れです。思い付いて立ったら忘れたりスマホを開いて「何のために開いたのか?」が分からなかったりします。それを考える前にスマホでゲームしたりと全然違う事をする事もあります。
その他には落ち着きがない事です。仕事中ずっと座ったまま作業するのが中々難しいですね。
たまに凄く集中することがあるのですが、その時はトイレに行くのすら惜しんで作業をしていたりして極端だなあと自分でもよく思います。
それと一番自分で困るのは先延ばし癖です。期限ぎりぎりまで何もやる気がおきない・億劫になってしまうので後で物凄く後悔することが多いですね。

ADHDさんの子ども時代の症状:団体行動が苦手で学校が嫌になり不登校に
子供の頃は今よりも更に自由な子供でした。団体行動が出来ず、朝の登校はわざと時間をずらして一人で通ったり、休憩時間も一人で図書室で本を読むことが多かったです。小学校4年生位からはどんどん学校で居心地が悪いと思うようになり不登校に…
かといって悪い道に進むでもなく家で寝ていたり本を読んだり、自転車で行けるとこまで1人で出かけてみたり(ちゃんと夜には帰っていました)
私が子供の頃は発達障害などの言葉を聞くことが無かったので先生も対処することが出来ず、苦労をかけたと思います。
社会人になってから約15年、飽き・失言・人間関係悪化で10回転職。今は大丈夫
私は実は転職回数が凄く多いです。高校を卒業してから10回近く職が変わっています。長くて4年。短くて半年位しか持たないのです。
原因は「飽きてしまうので辞めたくなる」「失言をして居心地が悪くなる・人間関係が悪くなる」のどちらかでした。
最初は自分には合わない職場だったのだなと思っていたのですが流石に10回近くなると何か自分が原因なのではないかと思うようになり、そこで精神科を受診しました。その日にやっとADHDだと分かったため、職場に話し辞めるか続けるか相談をしたのですが職場側がサポートしてくれるという事で続けることが出来る環境になりました。
職場がサポートしてくれた事は「動きたくなったら休憩室に移動してもいい」「極力外部の人と関わらないようにする」という事でした。得意なパソコン作業に没頭できるようになったため、効率が上がって有り難かったです。

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一番「合っていた」職業は、ネットショップ管理人で最年少部長に昇格
自分が一番合っているなと思った職業は「ネット事業管理者」でした。ネットショップやオークションで商品を登録・売れたらお客さんとメールでやり取り・商品の発送自体は別の部署の人がやってくれたのでほぼパソコンでの作業です。
元々高校でパソコンのインターネットにのめり込み、パソコン内で色々試してみることがとても楽しく祖父にねだって高いパソコンを買ってもらうくらい好きな趣味になっていたので遊んでいるような気持で仕事をしていました。あまりに夢中になっていたせいか、いつの間にか最年少なのに部長になる位になっていました。1つのショップを発送以外は全て任されて基本的には放任されていたのが更に良かったのではないかと今では思います。他の人との共同作業ですとうまくいかない場合が私は多かったので。

過去、最も「合わない」と思った職業はパチンコ屋店員
私が合わないと感じた職業はパチンコ屋でした。
防犯の為に店内をランダムに周りつつブザーが鳴れば即座にお客さんの元へ行き、「玉が無くなった・逆に玉が溢れた・パチンコ台に問題が起きた」など即座に判断して対処しないといけないためでした。更に周辺の音が大きく、気が散りやすいためにブザーに気付くのが遅れやすかったので、よく怒られていましたね。更に唐突に妄想癖が出て他の事を考えてしまう事も多かったのが良くなかったと思います。
お給料が良かったので半年頑張りましたが段々「何故早くできないのか」と責められることが多くなり、更にそれで焦ったためかミスが増えたために辞める決意をしました。唯一褒められたことは「ちゃんと休まず職場に来た」事位でした。
ADHDさんの生じた二次障害は、原因不明のイジメ→孤立→不眠等→退職
職場で空気を読めない発言を繰り返してしまい、職場の人に嫌われ孤立してしまったため(当時は何故孤立したのかが全く分かりませんでした)いじめのようなものを受けるようになってしまいました。それが原因でご飯が食べられない・夜不安で寝られない・心が不安定で突然泣いてしまうなどという症状が出始め、心療内科へ通うようになりました。
抗不安剤を出して貰ったのですがそれでは追いつかなかったのと挽回もそれから出来なかったので職場を辞めざるを得なくなりました。

現在のADHDさんはフリーランスで誰にも気を遣わず仕事中
現在は、サポートして下さった職場も時期によっては激務という事で中々フォローできないと社長から申し出があり、退職。
その後は得意だったパソコン業務を生かしてフリーランスで活動しています。不安定なため反対もされましたが今のところは順調に仕事を出来ています。
自宅であれば作業中にウロウロしても誰にもとがめられませんし、気遣う必要もないと精神的にも落ち着いて仕事をすることが出来るようになりました。ただ、段取り力がないのと先延ばし癖もあるので目の前に見えるように書き込む所が多いカレンダーを貼り、目視してスケジュールを確認できるようにしています。
あとは1つ1つ作業を細やかに区切ってちょっとずつでも仕事を進めるように心がけるようにしています。
