ピグマリオン効果と真逆のゴーレム効果
教室の中からランダムに生徒を選び、学校の先生に「この子達は伸びますよ」と教えてあげると、 実際に成績が伸びるという現象を「ピグマリオン効果」と呼びます。
ピグマリオン効果は良い意味の場合に使われますが、 逆の効果もあります。それが「ゴーレム効果」です。
参考:発達障害の子の能力をピグマリオン効果で能力を伸ばす4つの条件
「ダメな子」とマイナス評価を与えると本当にダメになる
周囲が「この子はダメだ」と思ってしまっていると、そのことも本人に伝わってしまいます。そして悪い方向へと進んでしまうのです 。
発達障害の子は周囲からマイナスの評価を受けやすいです。そのマイナスの評価を本人が信じて「僕はなんてダメなんだ」と思ってしまうと、マイナスに拍車がかかります。自己肯定感が低下し、何事にも意欲がなくなってしまい、悪化すればうつ病などになってしまうこともあります。
参考:発達障害の対策不足で二次障害に。症状や具体的事例は?
プラスの評価をすればプラスになる、マイナスの評価をすればマイナスになる。では、一切期待をかけない場合はどうなるか。プラスにもマイナスにもならないように思いますが、一切期待をかけない場合でも、マイナスの方向に働きます。能力が0のままでなく、マイナスになってしまうのです。恐ろしいですね。
例えるならば、砂漠に咲く花でしょうか。水をあげ続けないと枯れてしまいます。
- 「できる!」「すごいぞ!」と期待をするなど、プラスの評価をしてあげるという状態は、花に水をあげること
- 何も期待しないが罵倒もしない、プラスの評価もマイナスの評価もしない状態は、水をあげない状態
- 「どうせ無理」「ダメだ」など罵倒なりするなど、マイナスの評価をするのは、熱風などを当てて土を乾かし水を蒸発させようとしている状態
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子どもは砂漠に咲く花だと思おう
芽が出始めた状態であれば、ちゃんと水を上げないと育ちません。しっかりと育ったあとは光合成などで、ある程度自分で生きる力がついてきます。つまり、子どもが小さいうちはしっかりと褒めまくり、心底から期待することが重要です。ある程度育てば、ベースとなった自己肯定感を活かして自ら育っていくこともできます。
なぜそんなことが言えるのかというと、私自身がそうだからです。私はなぜか「やってできないことはない」(実際はあるけど忘れてるか無視してる)ので、砂漠に咲いた花だったのにオアシス近くに移動して光合成しながら生きている状態です。
良いところを見つけ信じることが子育ての要
ピグマリオン効果のページでも書きましたが、子供を明るい未来に導くためには親が変わることがまず第一に必要です。ちゃんと水をあげることができなければ、子供の将来を壊してしまうことになります。
子供を罵倒することは当然良くないですし、一切期待しないということも良くありません。
「良いところを見つける」というのは難しいことですが、それこそが子育ての要(かなめ)であると心しておきましょう。