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ロッキングとは
ロッキングとは発達障害の中でも自閉症やアスペルガー症候群の人が行う行動の一つとしてあげられるものです。具体的には体や頭を前後(または左右に)揺らすという行動です。
自閉症やアスペルガー症候群の人に見られる特徴
ロッキングは、重度の自閉症患者の人の特徴と言われることもありますが、高機能自閉症・アスペルガー症候群の人にも起こります。ロッキング自体は本人が意識して行なっているのではなく無意識のうちに行っている場合もあります。「ロッキングをするとまずい」と認識していると、その行動を止めることもできます。
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ロッキングを行う理由は?
体を前後に揺らすロッキング、この行動をする理由は何でしょうか。
不安を取り除き、心を落ち着けるため
Windows などで有名なマイクロソフト社の会長であるビル・ゲイツは「アスペルガー症候群なのでは」と言われています。その理由は、ビルゲイツがロッキングを行っていたから、というのが一つです。彼は、ロッキングを行う理由をこう語っていました。「これ(体を揺らす)を行うと心が落ち着く」と。
一般的な見解としても、ロッキングは心を落ち着けるためであるとされています。また、体を揺らしている行動自体が気持ちがいい・心地よいと感じているからとされます。
体を動かすことで、周囲の景色が揺れ動いて見えることも楽しんでいる、という説もあります。
集中するための行動のひとつ
ビル・ゲイツの場合は、プレゼンテーションを聞いている時など物事に集中している時や真剣に考えている時に、体を前後に揺らしロッキングをすることが知られています。ビル・ゲイツにプレゼンテーションをした人はこう語っています。
ビル・ゲイツはこのあいだずっと両手を体の前に合わせ、少し前屈みで、体をゆっくりと前後に揺らしながら聞いていました。考えながら真剣に人の話を聞いているときの彼のスタイルです。
http://blogos.com/article/178603/より
我々が貧乏ゆすりをして集中力を高めたりイライラ収めたりするように、自閉症やアスペルガー症候群などの人は、ロッキングをして同じように集中力を高めているとも考えられます。
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同じことの繰り返し(常同行動)が好き
また、自閉症やアスペルガー症候群の子は、同じことの繰り返しが大好きです。同じことを延々と繰り返すことを常同行動と言います 。ロッキングも体を前後に揺らすことの繰り返しです。ロッキングを繰り返すのは、その常同行動の一つなのです。
何歳から何歳までロッキングをする?
ロッキングは、子供(特に幼少期)に自閉症に気付くきっかけの特徴としてあげられることが多いですが、子供に限らず大人になってからもロッキングを行う人もいます。
子どもでは、1歳頃からロッキングの行動をする子もいますが、生後3年以内に現れるとされています。※自閉症やアスペルガーではなくても、ロッキングをする子はいますのでロッキング=自閉症とは限らず、年齢とともにやらなくなる場合もあります。
大人の場合には、何歳になってもやっている人もいます。先ほどから紹介しているビルゲイツは大人になってもロッキングをしています。
下記の動画を見ると最初から体をゆらゆらと揺らしていることがわかります。
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ロッキングの仕方(体の揺らし方)は人それぞれ
体の揺らし方は、頭だけを動かす人、体全体を動かす人、キョロキョロしながら揺れる人、縦(前後)に揺れる人、横(左右)に揺れる人、手を叩きながら揺れる人、歌いながら揺れる人、など十人十色です。
ロッキングをしていたからといって自閉症とは限らない
前述のとおり、ロッキングをしているからといって、アスペルガー症候群や自閉症だとは限りません。成長するにしたがって、ロッキングをしなくなる子もいます。子どもがロッキングのような行動をしているからといって「うちの子、自閉症なんだ・・・」と考え込むのはやめましょう。このサイトのようにインターネット上に書かれている自閉症の症状などをチェックして、さらに心配になるのもやめましょう。もしも本当に心配なのであれば、さっさと専門の医者に病院で診断してもらいましょう。悲観していても何も良いことはありませんからね。
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