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母親が肥満だと自閉症・発達障害の可能性が高まる
こんなニュースがありました。
母親の肥満が子どもに影響
肥満が重大な社会問題となっている米国で、肥満状態の母親から生まれた子どもは、自閉症になるリスクが67%も高まる、という研究結果が発表された。言語障害のような発育遅延も2倍以上に高まるという。中略
2003年から2010年にかけて、1,000人以上の子どもを対象に、母親の肥満状態と自閉症やその他の発育遅延との関係を調査した。
その結果、身長に対する体重の比率を示すBMIが30を超える母親から生まれた子どもでは、自閉症や発育障害などのリスクが高まる傾向が確認された。原因は肥満による炎症タンパク質?
今回の研究では、統計的に肥満と自閉症や発達遅延との関係が指摘されているが、原因はよくわかっていない。
研究者は肥満により発生する炎症タンパク質、サイトカイニンが胎児の脳にダメージを与える可能性を指摘している。
日本では現在、肥満治療に保険が適用されるのは、一般にBMIが35を超えており、肥満により高血圧や高脂血症、膝、腰痛、無呼吸などの疾患が生じている場合に限られる。
今後は妊婦についても、薬物を用いないダイエット法を保険適用とすべきかもしれない。from:妊婦の肥満は子どもの自閉症リスクを高める?
http://www.ala30.net/news_c3qFjoNyWM.html
自閉症のリストが67%高まる!
これはビックリですが、最後には原因はよくわかっていないとのこと。
しかし因果関係はあるようなので妊娠中の方は気にしてみましょう。
肥満度の計算方法はBMIで
肥満度は体脂肪率ではなく、BMIで測定します。
ちなみにBMIというのは簡単に計算できます。
BMI= 体重kg ÷ (身長m)2
これで計算できます。
現在、発達障害の原因は遺伝子が関係ありそうだけど不明とされている
上記では炎症タンパク質とやらが関係あるのでは?とされていますが、一般的に発達障害の原因は、脳の障害であり遺伝子がなんらかの関係があるのではとされています。
発達障害の遺伝の可能性についても、一般的には「不明」とされているものの、私が400人ほどにアンケートをした限りでは遺伝の可能性は非常に高いと思える結果が出ました。
発達障害の子も肥満体型になりやすい?
太る原因は遺伝子+生活習慣
まず、発達障害の有無に限らず、親が肥満気味であれば子どもも肥満になりやすい傾向はあります。
理由は遺伝子。ある遺伝子が異常があると、肥満につながる可能性があるようです。
また、山口大学の保健管理センターのウェブサイトにはこうありました。
一般的に、両親がともに標準体重である場合の子供の肥満発生率は約10%、どちらか片親が肥満の場合は約50%、両親とも肥満の場合は約80%と言われています。
両親の体型を思い浮かべて「あぁ、やっぱり太っているのは遺伝なのか・・・。」と思ったあなた、ここであきらめて開き直ってはいけません!
確かに、体脂肪をある一定量まで蓄えられうるという能力は遺伝します。しかし、肥満体型がそのまま遺伝するというわけではありません。つまり、太りやすいという遺伝子を持った人が、太りやすい環境にあってはじめて、肥満体型が作られるのです。
肥満もガンや糖尿病、高血圧などの生活習慣病と同じように、体質(遺伝的素因)と生活習慣(環境要因)が組み合わさった結果として発症するのです。 したがって、「どうやら自分は、家系的に太りやすい遺伝子を持っている」ということが判明したら、「どうせ体質なんだからダイエットしても仕方がない」と逆ギレして食べまくるのではなく、「体質なのだから注意しよう」に発想を転換して、適正なカロリー摂取と適度な運動を心がけてみてはいかがでしょうか。あくまでも、「太りやすい体質」が遺伝するのであって、「必ず太ることが約束された体質」が遺伝するわけではないのですから。
心がけ次第で、肥満を解消し標準体重を維持することは可能なはずです。自分の体型を体質のせいにして、現実から目をそらしてはいけません。
ザックリ言うと「遺伝子だけでは太らないぞ!生活習慣が太りやすいのも良くないぞ!」ということですね。親子は食生活が同じですから、高カロリーで太りやすいものを親が日常的に料理していれば、同じものを食べている子供も太るわけです。
これに加えて、発達障害の子の特徴を加味して考えてみましょう。
発達障害の子が太る原因1:偏食傾向がある
発達障害の子は、こだわりが強く偏食気味な傾向があります。好きなものを見付けると、それ以外を食べない。もしも偏食な食べ物が太りやすいものだったら、ぷくぷくと太ってしまいますよね。
発達障害の子が太る原因2:癇癪を起こしたとき、食べ物で落ち着かされている
癇癪を起しやすい子だった場合、外出先で癇癪を収めるためにお菓子などを食べさせてしまったりとか。
発達障害の子が太る原因3:発達性強調運動障害を原因とする運動不足
発達障害の子のうち、発達性協調運動障害を伴う子であれば、運動自体が苦手です。運動が苦手であれば運動不足になりやすく、必然的にカロリー消費が少なくなります。食べるものは食べて、運動をしないのであればドンドン脂肪が蓄積されてしまいますね。「この子は運動音痴だなあ」と思ったら要注意です。
参考:発達障害の多くの人が併発する発達性強調運動障害とは?原因や症状は?
発達障害の子が太る原因4:満腹でも残さず食べきる
自閉症の子の中には、自分の目の前に出された食べ物は全部食べないと気が済まないという子がいます。ある種のこだわりですね。満腹状態にも関わらず、目の前にはまだ食事がある。だから食べる。
こういった傾向のある子には、食事は少なめにしておいてあげることですね。「この子はよく食べるからたくさん盛り付けしてあげよう」ではなく、足りなくなったらおかわりする方式に変更しましょう。
発達障害の子が太る原因5:自分で管理するのが苦手
これはADHDの人の傾向ですが、自分を律するのが苦手です。管理が苦手なのです。私にも当てはまりますが「ちょっとくらい良いかな」でバクバク食べてしまいます。ダイエットを始めたとしても三日坊主です。
肥満対策はどうやる?
いずれも生活習慣、食事習慣の部分ではありますが、全部を改善するのは難しいかもしれません。ただ、親が肥満気味であれば、体質的に太りやすいのかもしれません。それに加えて食事まで太りやすい習慣にしてしまうと肥満街道まっしぐらです。
誰か管理できる人の協力が必須
一人で頑張ろうと思っても無理です。特に子供が自分で「ダイエットしよう」なんてのは夢のまた夢。そもそも、太っていると思っていない子もいますから。
食事の量をセーブする、できるだけ運動するような仕掛けを心掛ける。
親がセーブできないならお医者さんを巻き込んでしまいましょう。これ、最強です。
たばこの禁煙なんかでも禁煙外来というのがあるように、あれも自分で管理できないからやるわけです。ダイエットも同じ。医者ではないですがライザップなんかも理屈は同じですね。お金を払って誰かに叱られながら管理する。「せっかくお金を払ってるんだからやらないと!」という状態に自分を置くのです。
実は私も太っていました。が、痩せました。ダイエット成功です。私は妻を管理者役にして、食べる量をセーブしています。運動は自転車通勤。1日20キロ近く走っています。きっと一人だと続きません。最初から全部取り組もうとする必要はありません。できることから少しずつやっていきましょう。