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子どもたちの本音「できるものは好き」「ほめられたい」「認められたい」
意外かもしれませんが、子どもたちは「本当は勉強したい」のです。「勉強」というと堅苦しく聞こえてしまうでしょうが、「できる」と思えたら俄然やる気が出てくるのです。
これまで勉強嫌いだった子でも、できるようになると人が変わったように勉強が好きになった子、自分から進んで勉強するようになった子がたくさんいます。「できた!」という快感が子どもをやる気にしたのです。
子どもが何かできたときに「おお!すごいねー!」と褒めたら、何度も同じことをしてくれたことがありませんか?子どもはできることや褒められることはやりたがるのです。
子どもの興味を削ぐのでなく「こっそり勉強に結び付ける」こと
そして、興味があることをきっかけにすると本人も気付かないうちに勉強していきます。
アスペルガー症候群なんでは?と噂のあるさかなクンは、魚に関することであれば何でもかんでも吸収しまくりました。きっかけは「魚」でしたが、魚をきっかけにして勉強していたのです。さかなクンの家庭環境のすごいところは、お母さんが魚に対する爆発的な興味を「良いこと」としていたことです。学校の先生からは「ちょっと辞めさせてください」と言われていたのにです。
あなたは子どもが「電車が大好き」とわかったときに「いい加減に卒業しなさい」などと言っていませんか?電車がどう動くのか、どんな仕組みになっているのかといったことに興味を向かせる努力はしましたか?親がすべきことは、子どもの興味を「こっそりと勉強に結び付くようなものに向かせること」です。興味を削ぐことではありません。
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子どもが勉強嫌いになる理由は?
発達障害の子供は勉強が嫌いになりがちです。なぜでしょうか
「できない」というレッテルを貼られ、自信を失っているからです。学校の授業のスピードと、子供の理解できるスピードが違うからしんどいのです。
まずは、マイペースで勉強できる環境を作ってあげることが大事です。
勉強は分からないから嫌いなだけで、得意になれば好きになります。自分の好きなことに対しては、大量の知識を持っていませんか?よくあるのは、ゲームの攻略などです。楽しくできれば、子供は自信を取り戻してやる気になります。
では、どんな風に勉強するのが良いでしょうか。
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発達障害・学習障害の子たちが取り組むべき勉強方法は?
1.「できた!」「わかった!」の積み重ねで自信を取り戻す
子供がやる気になるのは「面白い」「楽しい」時です。そう思えるのは「できた!」「わかった!」がたくさんあるときです。
勉強が苦手なのは「できない」からなのです。「できた!」を積み重ねれば、自信を取り戻すことができ、勉強もぐいぐい進んでいきます。勉強方法としては、とりあえずは「わかる」ものをやることです。
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2.わからないところまで戻る、という勉強方法
失敗しがちな勉強方法は「今は中2なのだから、中2の勉強をしなさい」としてしまうことです。中2の段階で勉強がわからないのなら、中1の内容がわかっていないのかもしれません。もしかしたら小学校の内容からわかってないのかもしれません。途方もなく感じるでしょうが、「わかる」「できる」ところまでさかのぼって勉強するべきです。
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3.短時間の学習を、長期間繰り返す
- 1つのことを長時間かけて1回だけ学習する
- 1つのことを短時間だけ何回も学習する
効果が高いのはどちらだと思いますか?
1つのことを短時間だけ何回も学習する方です。
これは発達障害のない子でも同じです。
1回目の勉強をした1日後に2回目をする。
3日後に3回目をする。
1週間後に4回目の学習をする。
こんな風に繰り返して学習するのがもっとも学習効果が高いのです。
発達障害の子どもであれば、できるようになるまで1週間に1日ずつ分かるようになるまで15分ずつ学習するのです。この方法であれば、集中力が維持できない子どもできます。
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4.忙しい時間の合間でできる教材で勉強する
子供は忙しいです。低学年の頃は友達と遊ぶのに忙しいでしょう。中学くらいになってくればクラブ活動。先ほど書いたように集中力が続かない時には、細切れの時間でも勉強できる方が良いです。
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5.やる気がある時にできる教材、子どもの学習意欲が高まる教材で勉強する
やる気がないときに無理矢理勉強させてもダメです。
学習効果は2倍も3倍も違います。これもゲームを例に考えてみれば分かるでしょう。やる気満々の状態でゲームの攻略方法を調べた子どもは、その情報をすぐに吸収します。
子どもが学習意欲が高まる教材で勉強するようにしましょう。親が選んで「これやりなさい」ではダメです。少なくとも子どもが「やりたい!」というものにしましょう。「すぐ飽きるでしょ」とか「どうせ続かないでしょ」なんてやる気を削ぐような言葉をかけないでください。
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6.親子一緒にできる学習方法で
親子で一緒に勉強?勉強においてはなかなか難しいことでしょう。しかし、子どもが勉強に対してのモチベーションを維持するには親の協力が絶対に必要です。勉強そのものを教えられれば良いかもしれませんが、それは難しいかもしれません。
親がやるべきことは、道筋を示してあげたり、目標を示したりするだけで良いのです。大事なのは、関心を示すことです。
常にピッタリくっついている必要はありません。週に1回でも声をかけたり、興味を示すことが大事です。
ただ「勉強しろ」というだけでは、子どもは形だけ勉強をしても身になりません。「自分でやる」というモチベーションが持てず、常に人からの指示を待たないと行動できない人になってしまうでしょう。
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7.できないことを許容する・認める
発達障害があると、いくら努力しても苦手なことがあります。最初から「無理」と諦めてはいけませんが、できないことをずっとやらされるのは苦痛を生みます。
「できないことはできない」と認めてあげることが必要です。できない分は、できること・得意なことで補えば良いのです。
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8.視覚優位・聴覚優位を見極め、活かそう
子どもがどんな特性を持っているのかを見極めることも大切です。
目から入る情報の方が得意なのか、耳から入る情報の処理の方が得意なのか。例えばテレビなどを見ていても「何を言ってるのかよくわからない」というような子は、聴覚は苦手気味である可能性があります。そこに字幕を表示すると「ああ、こう言ってたのか。わかったわかった」となるかもしれません。
何かを言葉で伝えても今一つ理解できなかったり覚えられない子であれば、絵に描いたり画像を見せたりしてみましょう。それで「あ、わかった」となるのであれば視覚優位の可能性があります。
視覚優位なのであれば、勉強するときには「りんごが5個、みかんが3個、あわせたら果物は全部で何個?」という問題であれば絵に描いてしまえば理解できます。
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9.画像や動画などが豊富な教材、音声読みができる教材を
もしも教材を選ぶのであれば、視覚化がしやすいものを選ぶとよいでしょう。具体的に言うならば、パソコンやタブレットなどで勉強するようなものです。問題集のような文字ばかりで解説するものでなく、画像やアニメーション・動画などで出てくるものがあれば理解しやすくなると思われます。
聴覚優位なのであれば、例えば問題文や解説など読んでくれるような機能があると良いですね。文字で書いてある情報をいったん「音」に変換するのです。
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発達障害の子に対する教え方と心得
10.発達障害・学習障害の子への勉強の教え方は?
「勉強を教えよう」とするとイライラしませんか?ここまでに書いてきたように、親がすべきことは勉強を教えることではなく、支えることです。「はい、ドリル買ってきたから勉強してね」「はい、教材契約したから勉強してね」ではダメなのです。
「おお、頑張ってるね」と関心を払い、「やったじゃん!一歩前進!その調子!」と励まし、時には「これは苦手なんだねー。でもこっちは得意なんじゃん。こっちを伸ばそう」と誘導してあげることです。
11.親は長い目で忍耐力を持って
勉強で大事なのは、長期間じっくりとすることです。
「短期間の学習を長期間繰り返す」書きましたが、「長期間」が大事です。
親としては、すぐに結果が欲しくなるでしょう。でも、ゆっくりじっくりと学習していくのが大事なのです。
なかなかできなくても、できることを褒めてあげましょう。なかなかできなくても、頑張ったことを褒めてあげるのです。
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12.まずは親であるあなたの考えを変えるところから
日本の教育現場では、いまだに紙に書いて勉強して採点して評価するという体制がとられています。しかし、仕事をし始めるとパソコンを多用します。もしも、学校の成績が簡単にあがらなかったとしても、長い目でみましょう。「紙は苦手でもあなたはパソコンを使えば大丈夫なのよ」と言ってあげましょう。
何のために勉強をするのか。将来のためです。ペーパーテストだけがすべてではないのです。親が才能を見出し伸ばしてあげなければ、誰が支えるのでしょうか。発達障害がありながらも成功を収めている人は、ほとんど必ずと言っていいほど周囲のサポート、特に親が近くにいます。親が一緒に勉強できるものの方が良いというのもそういった理由です。まずは親であるあなた自身の考え方を変えるところから始めてみましょう。
まとめるとこんな勉強方法がベスト
- 「できた!」「わかった!」の積み重ねで自信を取り戻せるもの
- わからないところまで戻る、という勉強方法ができるもの
- 短時間の学習を、長期間繰り返せるもの
- 忙しい時間の合間でできる教材で勉強できるもの
- やる気がある時にできる教材、子どもの学習意欲が高まる教材で勉強できるもの
- 親子一緒にできる学習方法ができるもの
- できないことを許容する・認めるきっかけになるもの
- 視覚優位・聴覚優位を見極め、活かせるもの
- 画像や動画などが豊富な教材、音声読みができるもの
紙でなくパソコンやタブレットでの勉強を試してみて
このページを読んでいるくらいなので、あなたの子は学校と同じような紙に向かって書き書きする学習方法は向いていないのでしょう。だったら子どもが好きそうな方法に変えてみるのがおすすめです。その筆頭は現代であればパソコンやタブレットでの勉強方法でしょう。
子供たちは特にこういったガジェット系ツールが大好きです。スマホを貸してあげたり、パソコンを触らせてあげると、見よう見まねであっという間に使い方を覚えますし、視覚的に理解できるので集中力が持続できます。