ADHDとは何か
ADHDとは「注意欠陥多動性障害」の略称です。大きくわけて、不注意型、衝動型、多動型の3タイプがあります。
ADHDの人数は「男の子の方が3倍から5倍ほど女子より多い」と言われていますが、女子は不注意型が多いというだけで見つかりづらいだけとも。不注意型は子どもの頃にはあまり見つからず、ただ不注意なだけなので、学力的なレベルも悪くはありません。ADHDの人たちは、むしろ興味があることに対しては素晴らしい集中力を発揮することもあります。
不注意型の症状が顕著に出てくるのは、ミスが許されないような事務職などの仕事に就職したときです。そのため、子どもの頃はボチボチ成績もよかったけれども、仕事をし始めてから怒られ「発達障害」や「ADHD」という言葉を知って調べてみると「あ、当てはまる…」となるケースが増えています。
ADHDの人は、何度も同じミスをしてしまうため、周囲からは「やる気がない」「さぼってる」と思われやすいです。自己肯定感が低くなり、うつなどの二次障害が発生する可能性が出てきてしまいます 。
では、3つのタイプについて詳しくみてみましょう。
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不注意型
- とにかく管理が苦手
- 金銭管理が苦手
- お金を計画的に使えない
- 書類や帳簿の管理が苦手
- やる気が無い、怠け者などと思われやすい
- 自己評価が低くなって二次障害を招きやすい
衝動型
- 後先のことを考えない
- 思いつきで決断・行動する
- 相手の気持ちを考える間もなく発言してしまう
- 相手を傷つけやすい
- お金の状況を考えずに衝動買いしてしまう
- 異性関係などでも衝動的に行動して不幸な結果を招く
多動型
- そわそわしている
- じっと座っていない
- 貧乏ゆすりをする
- 終始手を動かす
- 早口でずっとしゃべる
- 年齢とともに解消されやすい
- 経験によって学習される
- ストレス耐性が低い
- 感情をコントロールするのが苦手
- 仕事を先延ばしにして溜め込む
- 同時に色々やろうとして終わらない
- 飽きっぽい
- 新しいことにすぐに手を出す
「どれか一つだけ」ということはむしろ少ない
3つのタイプ全部が当てはまる人もいますし、2つをミックスしたタイプもいます。私自身もADHDぽいなーと思うのですが、3つの種類の特徴がそれぞれ少しずつ合わさっています。
ADHDだと自覚したらどうするか
発達障害は脳の障害が原因と言われていますので、訓練などで多少は改善しても苦手であることは変わりません。能力に凸凹があるのだったら、とんがったところを伸ばしましょう。ダメなところばかりにフォーカスしても落ち込むだけです。
苦手なことからは逃げても良い。得意なことに特化しよう
例えば、私は単純作業やルーティンワークが大嫌いですし、同じ内容の仕事はすぐに飽きてやる気がなくなります。しかし、世の中には逆にルーティンワークが好きな人もいます。だったら、私がどれだけ頑張ったところでその人たちと張り合う意味はありませんし効率が悪いし、ルーティンワークが好きな人の仕事を奪ってしまうことにもなります。誰も幸せになりません。だったら、ルーティンワークは任せてしまって、私は別の仕事をしよう。というように考えています。
日本では苦手なことに取り組んで克服するのが美徳だ!みたいな考えがあるように感じますが、私は「苦手なことなんかやらないでいい」「苦手なら逃げればいい」「得意なことをする人たちを適材適所に集める方が合理的」と考えています。
世の中には発達障害(ADHD含む)であっても、成功している人(イキイキ仕事をしている人)はたくさんいるのです。その人たちは、得意なことをしています。
やるべきこととオススメ記事
もしも子どもがADHDかもしれない・・・と思うのであれば、得意なことを見つけて伸ばしてあげてください。「期待をかけてあげれば伸びる」というピグマリオン効果もあります。
参考:発達障害の子の能力をピグマリオン効果で能力を伸ばす4つの条件
自分がADHDかもしれないと思うなら、強みを見つけて伸ばすのです。
発達障害をもちながらも適職につけずに苦労した方々の事例集も併せてどうぞ。