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識字障害(ディスレクシア・失読症)とは
ディスクレシアは発達障害の一つに分類されるものです。日本語でいうと「失読症」や「難読症」「読字障害」「識字障害」などととされ、読んで字のごとく「読むのが苦手」というものです。苦手といっても、単に本を読むのが苦手とか読んでたら眠くなるとかの類ではなく、視覚的に文字を読むのが困難であるというものです。
そもそもが文字の見え方が普通の人とは異なります。
識字障害(ディスレクシア・失読症)の症状(文字の見え方)
- 文字がかすむ(ぼやける)
- 文字がグルグル回る(水滴でも垂らしたような感じ?)
- 文字が鏡文字になる(部首とヘンが逆になる、上下がひっくり返る)
とにかく普通には見えないのです。実感がわかないと思うので、以前にどこかで拾ってきた画像をご覧ください。
識字障害(ディスレクシア・失読症)の人の見え方(画像編)
はい、これ読めますか?画像がちょっと小さいですが。
文字がグルグル回っていたり、かすんだり、鏡文字になったり、にじんだり。これらがディスクレシアの症状です。
私は文字は普通に読めるので、こんな風に見えるということ自体がにわかには信じられないのですが、こんな風に見えているらしいです。そりゃ読めないですよね。
識字障害(ディスレクシア・失読症)の併発しがちな症状
さらには次のような症状も起こりがちです。
- ワーキングメモリが小さく記憶力が乏しい(短期記憶が苦手)
- 耳から入ってくる情報処理が苦手
- 数字などの認識も苦手
- 文字を書くのも苦手
これらに関しては読字障害の部分が原因なのか、他の障害を併発しているのか、判断が難しいところです。ADHDの人が発達性強調運動障害を併発しがちなことなどからも、恐らくは複数の障害が絡み合ってこんな症状になっているのでは?と思います。
発達障害系の他のものと同じく原因はよくわからない(脳のどこかに障害がある)とされているだけに難しいところですね。
識字障害(ディスレクシア・失読症))の有名人・芸能人
しかし、ディスレクシアの有名人は結構いるようで公表されているだけでも
トム・クルーズ(「ミッションインポッシブル」などのハリウッド映画俳優として有名)
文字を読むのが苦手で、読字障害、失読症(ディスレクシア)であると自分で公表しています。今や世界的俳優ですが台本を読むのも苦手で、台本は読み上げてもらったもの録音して音で覚えるという方法で乗り越えています。
自身の経験を活かして学習障害の支援も積極的にしてて、心もイケメン。スティーブン・スピルバーグ(「ジョーズ」などハリウッド映画の監督して有名な人)
ジョーズ、ジュラシックパーク、E・Tなどで世界的な映画監督として知られるスピルバーグ氏も発達障害を告白しています。
トム・クルーズやオーランド・ブルーム、キーラ・ナイトレイなどと同じディスレクシア(失読症)だそうで、子どもの頃はいじめられていたそうです。
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上記でも書いてますが、オーランド・ブルーム、キーラ・ナイトレイなどもディスレクシアを公表しています。あとはジム・キャリーはディスレクシアに加えてADHDでもあります。ハリウッド映画でおなじみの人ばかり。順風満帆で何不自由ない生活を送ってそうですが、成功の影には苦労もあり、と。
識字障害(ディスレクシア・失読症))でどうやって台本を覚える?
トムクルーズなんかは台本を読んでセリフとかストーリーとかを頭に入れて俳優業をするわけですが、彼はディスレクシアで文字を読むのが苦手です。じゃあどうしたのか。音読してもらったものを何度も聞いてインプットするのです。ひえー。
しかし、ディスレクシアの人の中には聴覚認知能力が乏しいタイプの人もいます。音を聞いてそれを覚えるというのが苦手なんですね。トムクルーズがこのタイプだかは分かりませんが、もしも音声・音によるに記憶も難しかった場合には、視覚に頼るしかなくなってしまいますね。文字で記憶するのでなく、映像として記憶してしまうしかないですね。
普通に生活していると他人は気付かない
もしも身近な人がディスレクシアだったとして、気付けるでしょうか。恐らくはなかなか気づかないでしょう。仮に相手が大人で真剣に言われたら気付くかもしれません。でも、相手が子どもで、鏡文字を書いたらどうでしょう。「ふざけてないでちゃんと書いて」「はい、よく見て書いて」など言ってしまうと思います。
我が家にも幼い子供がいて文字を書く練習をしていますが、謎の言語を書いています。果たしてこれは読めているのか、ただ単にふざけているのか、書くのが苦手な書字障害の類なのか、サッパリわかりません。我が家ではまだまだ子供が小さいので見守っていますが、あまりにも「あれ?」と思う機会が増えるようであれば「もしかしたら・・・」という視点をもって接する必要があるなと感じています。
識字障害(ディスレクシア・失読症))対処方法は「特にない」
原因が不明(脳の何かの障害)なので対処方法で万能なものはありません。
- 文字の見え方を変える
- フォントを大きくしてみる
- 文字の色を変えてみる
- 文字の背景色を変えてみる
- 音読したものを聞かせる
- 画像化したものを見せる(イラストや漫画化してみる)
これさえやっておけば良いというものはありませんが、効果があるとされているのはこんなところです。誰か第三者のサポートがある方がやはり対応はしやすいですね。
大人で識字障害(ディスレクシア・失読症))だったら困るのは仕事
文字がハッキリ読めないので、書類をやりとりするような仕事は致命的でしょう。苦手なものを頑張って対策するのは効率が悪いので、できることならその手の仕事はしなくても良い・もしくは誰かに任せられるという仕事が良いです。
最悪なのはディスレクシアっぽいのを黙っておいて、ミスしても「気を付けます」というような対応で乗り切ろうとしてしまうことです。周囲からは「何度注意してもミスする人」「気を付けますと口だけの人」というような評価をされてしまうかもしれません。
できないものはできない!代わりに得意なものでリカバーする!という気持ちで望む方が、ディスレクシアの人本人も周りも結果的に効率的で幸せになれるはずです。