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そもそも発達障害とは
「発達障害」と一言で言っても、様々な種類があります。
細かく分けるとかなり細分化されるのでザックリと分類します。
- 発達障害
- 広汎性発達障害(PDD)
- 自閉症、アスペルガー症候群、レット障害など。
- 学習障害
- ディスレクシア(読字障害)
- 書字障害
- 算数障害
- 注意欠陥障害・多動(ADHD)
- 不注意型
- 衝動型
- 多動型
- 上記のミックスタイプ
- 広汎性発達障害(PDD)
それぞれの発達障害・学習障害の特徴や症状は以下のとおり。
このように発達障害には様々な種類があるのです。
なぜ発達障害になるのか
以前まで考えられていた、発達障害になる原因
発達障害の研究が進むまでは、自閉症の原因は端的に言うと「親の育て方が悪い」ことが、原因だと言われていました。自閉症の子の親は「冷蔵庫マザー」と言われていたのです。
「冷蔵庫マザー」理論の起源
精神分析学者のブルーノ・ベッテルハイム (Bruno Bettelheim) をはじめとする精神衛生の専門家たちは、母親が子供を冷たく突き放し、拒絶するために「適切な愛情の絆」を作れず、そのことが原因で子供が自閉症になるのだという概念を擁護した。この理論は医療機関によって積極的に採用された後、1960年代半ばに大々的に反論されるに至ったが、21世紀に入ってもなおその影響は残っている。
現在考えられている発達障害になる原因
現在、言われているのは、親の育て方が原因で発達障害なることはないということです。今一つはっきりと原因が特定されていないのが現状なのですが、今の主流は「脳の先天的な異常」です。先天的な障害ということは、つまり生まれた後で障害になったというわけではないということですね。
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先天的な障害なら、遺伝するのでは・・・?
これに関しても様々な研究が行われていますが、確実に遺伝するという結果は得られていません。が、家族内に発達障害の人がいると、他の人も似たような症状の人がいるということは言われています。さきほど「発達障害の原因は先天的なもの」といわれていたはずなのに、環境が影響するしているのかも?という意見もあるのです。それほど、発達障害の原因や遺伝の有無は分かっていないということです。
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100%遺伝するわけではない。環境的影響も
ただ、100%遺伝するわけではありません。発達障害でなくても、親の影響で「発達障害ぽい」ようになってしまうこともあります。
子どもは親の口ぐせをすぐに真似しますが、それと同じ親に似るのです。
子どもが発達障害の要素を持っていなくても、例えば親に似ていく可能性は否定できません。子どものうちに発達障害に気付けるというのは幸運なことです。発達障害は早くに気付くことができ、子どものうちに対策しておけば症状が無くなるもしくは緩和されるのではという節もあります。
少なくとも発達障害の二次障害は回避しやすくなります。二次障害とは、発達障害によって周囲からの「お前はだめだ」などと言われることで、自己評価が低くなってしまったり、いじめなどによって鬱などになってしまうことです。
発明王としても有名だったエジソンは、アスペルガー症候群だったようですが、かなり攻撃的な性格だったようです。彼の性格は、おそらく周囲から攻撃的に接せられることで、防御的な意味で攻撃性が増したのでは・・・と私は思っています。
参考:発達障害で攻撃的な性格になる原因
発達障害の存在を知らなかった場合
- やる気がないと怒られる
- まじめにしろと怒られる
- 周囲から馬鹿にされる
- 何事も悲観的になる
- 自分は何をしてもダメと思う
- 勉強も何も頑張らない
- もっと馬鹿にされ社会を敵視しはじめる
などなど、こんな風になってしまうとここからの復帰が大変になります。発達障害を早い段階で気付いた場合は対策が打てます。
それは子どもにとっても親にとっても、幸せなことなのです。もちろん、大人だったらダメということではありません。ただし子どもの方が断然良くなる可能性は高いです。
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子どものいる発達障害持ちの親に「発達障害は遺伝すると思う?」と聞いた結果
詳細は別記事に書いているのですが、発達障害のある親(子供がいる人)に対して「発達障害は遺伝すると思う?」とアンケートを行いました。すると、夫もしくは妻が発達障害の人は、なんと約90%もの人が「遺伝すると思う」と答えています。これは驚異的な数値ではないでしょうか。
子どもが発達障害である人に限っては96%の人が遺伝すると答えています。
自分や配偶者(夫や妻)が発達障害だと思う人+子供も発達障害だと思う人は、96%もの人が「遺伝する」と思っている
- 自分もしくは配偶者が発達障害だと思う人 97
- うち、子どもが発達障害だと思う人 70
- 遺伝すると思う人 67
- 遺伝すると思っている人の割合:約96%
自分や配偶者が発達障害だと思っている人は、発達障害は遺伝すると思っている率は89%
- 自分もしくは配偶者が発達障害だと思う人 97
- 子どもの状況に関わらず遺伝すると思う人 86
- 遺伝すると思っている割合:約89%
参考:発達障害と定型発達の親、約400人に発達障害の遺伝の可能性を調査した結果
逆に自分は発達障害ではないと思っている人の場合には、ガクッと下がります。
自分や配偶者(夫や妻)が発達障害だと思わない人+子供も発達障害だと思わない人は、40%の人が「遺伝する」と思っている
逆を見てみましょう。
- 自分もしくは配偶者が発達障害だと思わない人 304
- うち、子どもが発達障害だと思わない人 271
- 遺伝すると思う人 107
- 遺伝すると思う割合は、約40%です。
参考:発達障害と定型発達の親、約400人に発達障害の遺伝の可能性を調査した結果
あなたはどう感じますか?自分が発達障害かどうかによって、発達障害が遺伝するかどうかの見解はかなり大きく分かれます。
発達障害の人たちと触れ合って感じる、遺伝の有無
「発達障害は遺伝するか、遺伝しないか。あなたはどっちだと思う?」と問われたら、遺伝する!。と、私は答えます。
医学的な根拠はまだハッキリしていませんが、先ほども書いたようにただ、発達障害のある家系の親族には、同様の症状を持つ人が多い傾向があることは感じます。発達障害は脳のメカニズムが影響しているというのですから、脳の素をたどれば遺伝子です。
ある時、発達障害の子がいる家庭の状況を知る機会がありました。
すると、例えばこんなケースをかなりの頻度で見かけました。
親:発達障害の診断なし→第1子:発達障害あり 第2子:発達障害あり
親:どちらかが発達障害→第1子:発達障害なし 第2子:発達障害あり 第3子:発達障害あり
つまり、親が発達障害でなくても、兄弟・姉妹が発達障害である。親が発達障害で、兄弟姉妹も発達障害。兄弟姉妹には発達障害の子と、発達障害でない子がいる。といったものです。
こういった状況をみて「発達障害は遺伝するんだ」という感じたのです。ただ、発達障害の種類は必ずしも一緒ではありませんでした。
第1子が注意欠陥/多動性障害(ADHD) 気味、第2子がアスペルガー気味、という家庭も普通にあります。
遺伝とは関係ないですが、高齢出産のなるにつれて発達障害の確率も高まるのでは・・・という印象もありました。
ただ、親や兄弟が発達障害だと必ず遺伝するのか、というとそうでもありません。
親:どちらかが発達障害→第1子:発達障害あり 第2子:発達障害なし 第3子:発達障害あり
このような家庭もあります。
2番目の子には発達障害を遺伝していないケースです。
まだ気付いていないのか、程度が軽微のかはわかりませんが。
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高齢出産や不妊治療なども発達障害に関連しているかも?
あとは、高齢出産だったり不妊症治療をしていたりすると、発達障害があるような気もしています。これに関してはサンプル数が少ないのでよくわかりません。私が通っている病院の先生は「不妊治療でステロイドなんか使うから発達障害の子が増える」という趣旨のことを言っていました。私自身は医者の言うことでもあまり信用していないのですが、そんな見解もあるよという程度で。
こんな経験はない?!ネットでよくある発達障害の人のあるある
あなたがもし「発達障害かも」と思うなら、インターネットで買い物をするときなどに入力間違いをすることが多くないですか?
発達障害の方に、インターネットなどの買い物フォームなどに書き込んでもらうと、子どもが発達障害の可能性がある人は、圧倒的に入力間違いが多かったです。
・住所を間違う
・電話番号の桁数を間違う
・子どもの名前や自分の名前を入力ミスする
などなど、後で確認してもらうと間違いでしたという方が多いのです。
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結論:医学的根拠はハッキリしないが家族間では発達障害率は高い
遺伝率は100%ではないにしても、発達障害の人たちとかかわったことがある人なら、強い関連性があると感じるのではないでしょうか。