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おさらい:アスペルガー症候群とは
広汎性発達障害に分類される発達障害です。主な症状・特徴としては、他人のとのコミュニケーションが苦手であることが挙げれます。冗談を冗談と受け止められなかったり、お世辞を本気に思ってしまうようなことがあります。
例えばこんな会話が繰り広げられます。
A「お風呂にお湯ためてるから見てきて」
B「見てきた。お湯があふれそうだったよ」
A「ああ、ありがとう。お湯は止めてくれた?」
B「いや、止めてない。」
A「え?あふれそうなんでしょ?」
B「でも、見てきてって・・・」
A「あふれそうだったら止めてきて、っていう意味で頼んだんだよ!わかるでしょ!」
B「え・・・」という具合です。行間を読んだり、相手の意図をくみ取るのが苦手なので、指示や依頼をされるときなどは具体的な指示をしてくれないと理解できません。この場合にはAさんが「お風呂にお湯ためてるから見て、あふれそうだったら止めてきて」と言わないと真意が通じないのです。
また、表情やしぐさなどの態度から相手の気持ちを推し量ることも苦手です。
子どもに現れやすいアスペルガー症候群の特徴(アスペルガー症候群のチェックリスト)
あれこれサイトやら本やらを参考にして、チェックリスト的な感じにしました。ご参考までに。
- 親の言ったことに対してのオウム返しをする
- くるくると回るものが大好きで眺めている
- 好きなことは延々と繰り返し続けている
- 一人で遊んでいることが多い
- 機械などの複雑なものでも、組み立てたり分解したりするのが大好き
- 人と目を合わせない
- 人に抱かれたり触られたりするのを嫌がる
- 親の手をつかみ物を取るなどのクレーン行動を行う
- 自分で決めたルールや法則を持っている
- 決めたルールなどは頑として守る
- とにかく頑固で曲げない
- 「いつもどおり」にこだわる
- 冗談などが苦手で、言葉のとおりに受け取ってしまう
- 暗黙の了解や明文化されていないルールなどは理解できない
- 好きなものに集中すると声をかけても反応しないくらいになる
- 興味がないものに関しては、まるで興味を示さない
- 興味があるものに関しては、記憶力や行動力などがずば抜けている
- 数字や記号などの暗記が得意
- 理屈っぽく、よく言えば論理的である
- 音や光などに過敏に反応する
- 親が怒った表情などをしても、感じ取れない
- 感情表現が苦手
- 発達診断で凸凹が非常に激しい
ある程度成長しないと分からないものもありますが、前半は小さいころからみられる特徴です。
多ければ多いほど、アスペルガー症候群の可能性ありです。私はADHD気味なのですが、我が家の子ども(息子)にもいくつか当てはまります。今日もコマを回してあげたのをじーっと何度も見ていたり、ひとりで遊びまくっていたり、ドアを延々とスライドさせて遊んでいたり・・・ここでも発達障害は遺伝するというのを感じます。
子どもがアスペルガー症候群ぽいからといって悲観的にはなっていない
しかし、私はあまり悲観していません。というのも、このサイトで色々書いているように発達障害があったからといって、
しっかりと育てることができれば人並以上に可能性があると思っているからです。
子どもが発達障害(アスペルガー症候群やADHDなど)ぽい時、親ができることは?
もしも、子どもが発達障害だと分かったら、今から将来を見据えた対策をしておくべきでしょう。
何をするのか、という100%正解な答えなどありません。あなたは20年前に、今のようにスマホが普及してプログラマー需要が爆発的に増加することを想像できたでしょうか。無理ですよね。ならば、親がすべきことは何か。子どもに様々な可能性を残してあげることです。
子どもの長所・強みを見つけ出して育てる土壌を作る
発達障害を持ちながらも成功している人たちに共通していることは、自分の強みを発見し、活かし、仕事にしているということです。
そして、その背後には必ず身近なサポーターがいます。ほとんどのケースで親が、その子の好きなことや得意なことを伸ばす環境を用意してあげています。
もしもビルゲイツが「プログラミングばかりするな!」とパソコンを取り上げられていたら。
さかなクンが「魚ばかり興味を持つな!」と魚に対する興味を絶たれていたら。
彼らはこんな風に成功していたでしょうか。
親ができることは、子どもに「僕はこれが好きだ!」「私はこれならできる!」というものを発見してあげることです。そのために、いろんな場所に出かけたり、体験させてあげたりしましょう。
鉄道好きなのであれば、鉄道博物館などに行ってみる。
魚好きな子なのであれば、水族館に行ってみる。
恐竜好きな子がいたら、恐竜博物館に行ってみる。
最近は色んな施設がありますので、機会があれば行きましょう。ダメなら図鑑などでも良いです。買うお金があまりないなら図書館を利用しましょう。(我が家は借りまくって本当に気に入ったものは買っています)
子どもがアスペルガー症候群ぽければプログラミングも熱い!
アスペルガー症候群の大人は、プログラマーになっている人が多いです。一人で集中して取り組めることが主な要因です。そして、プログラマーはスマホアプリの開発をはじめとして、AI(人工知能)などの分野でも滅茶苦茶多いのです。引く手あまたというやつです。
そして、今後もその傾向は続くとみられています。プログラミングは今後、学校などで必須にしてはどうかという見解もあります。
また、仕事で楽をしようとすると、ほとんどと言ってよいほどプログラムが絡みます。私は「こんなのがほしい」と要望を出し、ツールを作ってくれる社内のプログラマさんに頭があがりません。プログラムができる人というのは、ものすごく重宝されるのです。
子どもがパソコンに興味があるなら取り上げず、活かして才能を開花させよう
もしも、子どもがパソコンが好きな場合にはチャンスです。「パソコンばかりするな!」と取り上げるのでなく、パソコンに興味があることを存分に活かしましょう。
例えば、最近では、プログラミングの体験なんかもできるようになっています。オンラインでプログラミングができるサイトなどもあるので探してみましょう。
プログラミングをきっかけに勉強もできるようになる
プログラミングにハマれば、国語・英語・算数などにも興味を持つようになるでしょう。なぜって、プログラムするために必要だからです。
思い浮かべてみてください。ゲームが好きな子は、ゲームの攻略本・攻略サイトを見て理解するためなら、難しい言葉だって理解しようとします。電車が好きな子は、電車のことを知るためにあれこれ勉強します。どこで見たか忘れましたが、ガンダム好きな人が「なぜガンダムは動くのか。飛ぶのか」を理解するために数学や物理だけとんでもなくできるようになったという話もあります。大切なのは動機、きっかけなのです。
もしも「子どもがアスペルガーだ」「子どもが発達障害だ」と感じているなら、今の段階から可能性の芽を育てるようにしましょう。
一つ「これが得意だ!」「僕はプログラミングが大好きだ!」と思えれば、自己肯定感を育てることにもつながります。
親が「これを得意になれ!」と仕向けるのではなく、子どもの中にあるたくさんの才能の芽を伸ばすこと。これを意識して、子どもに様々な体験をさせてあげましょう。