注意欠陥/多動性障害(AD/HD) 発達障害の人の仕事事例集

40代男性のADHDさん「周囲から高評価されても信じられない」【体験談】

大人になってからADHDの人が陥りがちな仕事の事例をご紹介します。管理人とは別の方にお答えいただいた内容をご紹介します。

おさらい:注意欠陥/多動性障害(ADHD) とはそもそも何か

ADHDとは「注意欠陥多動性障害」の略称です。大きくわけて、不注意型、衝動型、多動型の3タイプがあります。

ADHDの人数は「男の子の方が3倍から5倍ほど女子より多い」と言われていますが、女子は不注意型が多いというだけで見つかりづらいだけとも。不注意型は子どもの頃にはあまり見つからず、ただ不注意なだけなので、学力的なレベルも悪くはありません。ADHDの人たちは、むしろ興味があることに対しては素晴らしい集中力を発揮することもあります。
不注意型の症状が顕著に出てくるのは、ミスが許されないような事務職などの仕事に就職したときです。そのため、子どもの頃はボチボチ成績もよかったけれども、仕事をし始めてから怒られ「発達障害」や「ADHD」という言葉を知って調べてみると「あ、当てはまる…」となるケースが増えています。

ADHDの人は、何度も同じミスをしてしまうため、周囲からは「やる気がない」「さぼってる」と思われやすいです。自己肯定感が低くなり、うつなどの二次障害が発生する可能性が出てきてしまいます 。

注意欠陥/多動性障害(AD/HD) の特徴と症状より

ADHDさんの性別・年齢

男性 40代前半

40代のADHDさんは極端な性格

私は、一見、一般人の普通の方と同じように見られますが、そこはADHDなので、性格は時に複雑です。とにかく極端です。例えば、凄く慎重なこともあれば、凄く大胆なこともあります。好奇心はとても旺盛ですが、不安や恐怖を普通の人以上に感じるケースも多々あります。

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物忘れがひどく、頼まれごとも忘れる

私は物忘れが多いです。準備をする時間を持つのですが、何か他に興味が向くと、そちらに意識が向くので、準備することを忘れてしまったり、準備しないといけないモノをチェックせずに準備完了にしてしまったりします。また、他人から頼まれたこともすぐに忘れます。頼まれた時はもちろん覚えているのですが、その後に、誰かに他の用事を頼まれたり、自分自身が他のことに興味や意識が向いてしまうと、一番最初に頼まれた用事を完全に忘れてしまいます。後になって思い出すのですが、結果として困るケースが多いです。

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大人になってからADHDと認識した

子供の頃にADHDという診断をしてくれる病院や医師は国内において皆無でした。ADHDの親友も、自分がADHDだということは認識できてないです。彼は大人になってから認識したそうです。私がADHDだと知ったきっかけは、本屋で売っていたADHD関連の本を立ち読みした時に、あまりに自分が持つ性格と似ていたので、そこで初めて自分がADHDかもしれないと疑問を持つようになったのです。大人になってから、自分の子供の頃の症状を思い出すと、普通の子と違ったのは、独りでいることが全く苦でなかったことです。周りの子達と一緒に物事をするのが特に楽しいとも思わなかったですし、時として苦痛だったのを覚えています。

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短期記憶が苦手でミス連発、自尊心が低い

大人になってから困ったことはたくさんあります。見た目は普通ですが、凄く不器用な点です。具体的には、仕事において困るのですが、短期記憶が苦手だということです。言われたことをすぐに頭の中で整理して理解し、それを覚えるという作業が苦手なのです。ですから、一度聞いただけでは仕事に取り組めないことが多々あります。また、出来ていた仕事もケアレスミスが多いので何度もチェック体制を自ら取らないと計算ミスなどは簡単に起こしてしまいます。ミスをすることが多いことで、自尊心が低いです。自己評価が非常に低いので、出来ないことばかりに意識が向いて、責任ある作業をすることに不安を感じることが多いです。周りから評価されたとしても、それを信じれないので、能力があってもキャリアアップできない現状があります。

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体調不良、頭痛、食欲不振、胃腸障害に下痢、便秘の二次障害

私は、新しい環境に順応するのが遅いです。ミスすることが怖い為に、環境が変わることで、異常な緊張感を得ることがあります。神経質になり過ぎるので、それが影響して体調不良になりやすいです。頭痛や食欲不振、そして、なによりも胃腸障害を起こします。ストレス耐性が弱くなっているので、酷い下痢や酷い便秘を起こします。同時に腹痛も起こします。ただし、ADHDの症状が自らにあることを自覚してからは、自分の短所も受け入れられるようになったので、二次障害も改善しています。

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仕事の打開策は「できることをとことんやる」

私の仕事が順調かどうかと言えば、順調ではないです。しかし、これからは順調に働けそうです。これまでは、周りと同じように出来ることが当たり前だと考えていたので、出来ない自分を責めて、なんとか出来るように努力をしてきたのです。しかし、どうしても出来ないことがあるのです。今は、出来ないことよりも出来ることに意識を向けているので、出来ないことは他の人に任せて、出来ることをとことんやるのです。ADHDの人は、出来ないことが多いですが、代わりに普通の人よりも得意なことも稀にあります。1つのことに集中すれば普通の人以上に能力を発揮できる可能性があります。コミュニケーションにおいて欠陥がありましたが、どうすれば仕事において良きコミュニケーションを取れるのかコツがわかったので、今後は順調に働けそうです。秘訣は、短所を受け入れて、長所をとにかく伸ばすことです。

あなたがADHDの場合、これからどうすべき?

仕事面でまだまだ余裕があるよという方

特性を理解して「合わない仕事」に転職しないようにしましょう。

>>ADHDに向いてる仕事(職業)33選+転職の仕方と事例集

仕事に行くのが辛くなりかけているけど、半年以上は転職しないよという方

スカウト型の転職サイトで転職の用意だけしておきましょう。

>>個人的におすすめしたい転職サイトの登録先。スカウトで転職編

仕事のことを考えると鬱々した気持ちに…すぐにでも転職したい方

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>>転職&適職探し・仕事探しの近道は?転職エージェントで転職編転職エージェントで転職編

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  • この記事を書いた人

管理人

30代。普通に就職するも興味のない仕事で全くやる気が持てず二度転職。 今は好きな仕事をしてるけどやる気の波が超激しい。 ADHDの気はあるけど「やればできる!(できないことは覚えてない)」と自己肯定感がめちゃんこ高いのが取り柄。

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